幸運(しあわせ)の道しるべ:第28回(1/7放送) 向平美希さん

2018/01/07

『幸運(しあわせ)の道しるべ』(30分番組)

毎月第1日曜 15:30〜
(再放送:同日夜22:30〜、翌月曜15:30〜)

誰にでもある人生のターニングポイント。
そのとき、何を感じ、どう選択していったのか。

フリーライター・コーディネーター 中村のりこが、
公私で出会う素敵な方々を毎月ゲストにお迎えして、
その方の人生の転機についてお話を伺っていく対談番組です。

大きな波を起こすものではないけれど、
ラジオを聞く人の心に、小さな道標ができる。
そんな番組をめざしています。

今回のゲストは・・・
一般社団法人 関西伝統芸能女流振興会 代表 向平美希さん

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<向平美希さんプロフィール>
一般社団法人 関西伝統芸能女流振興会 代表
幼少期より日本舞踊、常磐津、お囃子、長唄と日本の音曲に親しみ、
9歳より松尾塾子供歌舞伎に入塾。
後に塾長助手として携わり、現在も京都・山科での子供歌舞伎指導を中心に活動。
2017年1月に関西の伝統芸能に関わる女性達と
「一般社団法人 関西伝統芸能女流振興会」を立ち上げる。


 人生初の挫折が道を開いた

お母様の影響もあり、幼少期から邦楽に親しんできた向平美希さん。
2歳9カ月の時に常磐津で初舞台を踏んだそうです。
今でも厳しいお母様ですが、それでも超えられない壁として背中を追ってきました。
褒めたらそこで止まってしまうと言う考えから、一切褒めないお母様。
それでも辞めたいと思ったことがなかったというから、
邦楽が心底好きだったのですね。

9歳から習ってきた松尾塾子供歌舞伎塾を中学3年生で卒塾してからは、
ずっと憧れだった東京芸術大学音楽学部を目指して稽古に励みます。
長唄囃子科、長唄三味線科と受験しましたが3年連続不合格。
人生初めての挫折でした。

20歳になった年。
「この受験を最後します」と子供歌舞伎の塾長先生にお話した所、
「結果を知らせて」と仰ってくださり、合格発表の日、不合格を伝える電話を入れると・・・
「それでは、私の助手をしてちょうだい」との有り難いお言葉を頂くことに!
夢のような展開に、悲しいショックは嬉しい驚きに一変!
そのまま塾長助手として松尾塾子供歌舞伎に就職することになったのです。

子供歌舞伎06

<子供歌舞伎って何?>
現在も、全国に200~300カ所ある子供歌舞伎。
町おこし、村おこしとして、各地方の保存会が衣裳やかつらを保存し、神楽と同じく、神社の舞台などで上演。昔からの伝統文化を受け継いで行っています。
滋賀県長浜市のように、神輿の上で演じる子供歌舞伎もあるそうです。

向平さんが子どもたちに子供歌舞伎を通じて伝えるのは、伝統芸能だけではありません。

情操教育という理念の元、小道具一つ、台詞のやりとり一つを通して、伝えることは多くあるといいます。

たとえば、お母さん任せではなく、自分の責任で、小道具一つも舞台で管理しなければならないことを学びます。自分の台詞を言って終わりではなく、相手のことを考えて言う、みんなで考えて言うなど、ひとりの人として成長するのに大事なことだと向平さん。
話し方や歩き方など、親御さんが気づかないことも教えてもらう貴重な場所として、
歌舞伎+プラスアルファを身につけて欲しいと、指導されています。

子供歌舞伎01

子供歌舞伎で知り合った裏方女性達と一念発起

関西から伝統芸能を広めたい!

長年指導されてきた松尾塾子ども歌舞伎は、塾長先生がご高齢になられたこともあり、
2015年に27年間の活動に幕を下ろすことを決めた塾長。
せめて30周年まで・・・と進言するも『美希ちゃんの3年と私の3年は違うのよ、私に余生を頂戴』とおっしゃる言葉は重たく、向平さんが幼い頃から通い続け、共にあり続けた松尾塾子供歌舞伎は閉塾しました。

しかし、それが新たな道を開くことになったのです。

前々から向平さんが続けている芸事の先生、諸先輩方、松尾塾子供歌舞伎公演で知り合った裏方の女性方と常々話していた「伝統芸能をもっと広めたい」という想い。
それを形にしようと、「一般社団法人 関西伝統芸能女流振興会」の立ち上げを決意!
ついに、2017年1月法人化を実現させたのです。

定期的に公演を開催し、邦楽への裾野を広げたい。女性の演奏者を増やしたい
でも、仕事にはなりにくい世界。お稽古事で終わってしまう。
そういった葛藤がある世界ですが、ゆくゆくはそんな問題を解消するために、
見に来てくださる方を増やしたいーというのが、発起の大きな理由でした。

2017年12月。白梅のシーンではその香りを流すなど、女性ならではの斬新な演出が注目された主催公演『ましろ会』。
その2018年公演の企画も進行中だそうです。
今回は日本舞踊も取り入れ、衣裳の彩色の美しさも堪能できる舞台となるとのこと。
期待が高まります♪

ましろ05

■今後の開催予定
初めて伝統芸能を見る方にも分かりやすく、
従来の伝統芸能ファンの方にも楽しんで頂ける。
表方・裏方一丸となって取り組むそんな舞台が決定しています!

<関西伝統芸能女流振興会主催『第二回ましろ会』>
2018年9月24日(祝)尼崎ピッコロシアター大ホール(開催予定)

<麻の葉サロン>
伝統芸能を身近に感じてもらうため、伝統芸能の様々なジャンルの講師を招いたミニ勉強会と茶話会。
2018年3月4日(日)『第四回 麻の葉サロン:衣裳について
「関西伝統芸能女流振興会」理事の衣裳方が、知られざる古典芸能の衣裳の世界を解説します。着付け体験も企画中です。

ご興味あるかたは、関西伝統芸能女流振興会へお問い合わせください。

 

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【向平美希さんからの“道しるべ”メッセージ】

行きたくてしようがなかった東京芸術大学。
今でも憧れていますが、あの時に入学できていたら今の自分が無かったと思うと、
これで良かったんだと心から思える様になりました。
浪人時代の努力はどうなるのかと思って何年か燻っていましたが、
日々地道に頑張っていれば、自然と私らしい道が出来ていくように思います。

ひとまず「東京芸大に行きたい」というゴールに向かって走っていくしかしなかったけれど、母がよく「ゴールは自分が決めるんじゃない、いつの間にか周りが認めてくれたらそれが貴女のゴールである」と言っていた意味がようやく最近になってわかりました。
「結局は自分がどうありたいか、すべては自分の責任でしかない」
そう感じています。
『果てしなき、遠き山道、芸の道』という言葉があります。
お稽古してもしても、上っていくばかりである。
本当に果てしない…それでも私はこの芸の道を歩んで行きたいと思います。

伝統芸能の世界を支える女性たちが、関西から伝統芸能を盛り上げようと立ち上がりました。女性ならではの目線で伝統を紡いでいく活動から目が離せません♪

向平美希さん、ありがとうございました♪

【♪放送された音源はこちら♪】

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次回の『幸運(しあわせ)の道しるべ』は…
 2月4日(日)15:30〜
 (再放送:同日夜22:30〜、翌月曜15:30〜)
次回もお楽しみに!

<放送の聴き方>
■ラジオで聴く(FM81.6MHz)
■PCで聴く http://fm.minoh.net/(地球儀マークをクリック!)
■スマートフォンで聴く
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(文責:中村のりこ)