まちのラジオ第2週 「マンスリー多文化サロン」で世界を知ろう!大阪大学大学院言語文化研究科教授・米田信子さん、助教・永原順子さん

2019/04/11

machiradio_190411-1肥後さん/永原さん/米田さん
箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
今回は大阪大学大学院言語文化研究科教授・米田信子さん、助教・永原順子さんをお招きして、お話を伺いました。
(聞き手:大阪大学21世紀懐徳堂 肥後楽さん)

旧大阪外国語大学は、2007年の大学統合により、大阪大学外国語学部となりました。
専攻数は25で、日本で唯一のデンマーク語専攻を始め、多様な言語の研究が行われています。
「よく間違われるんですが、『外国語を習得する』ことが目的ではなく、あくまで『外国語を研究する』のが目的なんです」
もちろん、しゃべれるようになるのが前提。そこで、外国語学部の学生は当たり前のように海外留学に行くそうです。
最近の学生は引っ込み思案、留学に行きたがらない・・・そんな中で、外国語学部生の積極性は注目に値します。
外国語学部のある箕面キャンパスで7月に行われる「夏まつり」では、近所の住民も大勢参加して、一緒に盆踊りを楽しんだり、交流の機会となっています。
秋の「語劇祭」は、学生たちがそれぞれの専攻語で、外国語のセリフで芝居を上演するという、外国語学部ならではのイベントです。
ユニークな取り組みが行われている外国語学部は、創設100周年の節目となる2021年に、箕面市船場地区への移転(タッキー816の目の前!)が決まっています。

●マンスリー多文化サロン
キャンパス移転に当たって、地域から大学に期待されることは何か?大学から何を発信できるのか?といった課題が重視されています。
そこで立ち上げられたのが「マンスリー多文化サロン」。
外国語学部の持ち味である、外国の文化や情報といった知識を市民に向けて発信する一方、参加した市民からも意見を聞きながら、気軽に交流するという企画です。一方通行の講義ではなく、双方向の情報発信が特徴で、気軽に語り合うサロンにしていきたいという思いが込められています。
2018年秋にスタートして、これまでに

10月…スウェーデン
11月…南スーダン
12月…中国
1月…ブラジル
2月…イラン式結婚
3月…イタリア~美食の旅

以上のテーマで、月一回のペースで開催されてきました。
研究者のお話を聞きながら、合間には各国のお茶やお菓子も出されます。
「スウェーデンの回では、有名な『ラクリス』も振る舞われて、その味にびっくりしていたかたもいましたね」
甘草のエキスを固めた黒いグミ。そのお味は・・・塩味の消しゴム?石油入り昆布飴!?
また、イラン式結婚の回では「結婚の際に、離婚時に支払う巨額の違約金(?)を決める」という、日本では考えられないような習慣も紹介されました。
他ではなかなか聞けない・味わえないサロン。
現在は人気が高まっていて、定員20人が毎回いっぱいになるとか。
今後の開催予定・申込方法など、詳しくは
大阪大学21世紀懐徳堂

こちらのホームページ内で、「マンスリー多文化サロン」で検索してください。
箕面に居ながらにして、世界を知る。
研究者や他の市民とも交流できて、こうした人のつながりが、やがて大学と地域との豊かな関係を育てていくことでしょう。