しあわせの道しるべ:第43回(4/14放送)沖口誠さん(体操 銀メダリスト)

2019/04/14

『しあわせの道しるべ』(30分番組)

第2日曜 15:30〜
(再放送:同日夜22:30〜、翌月曜15:30〜)

誰にでもある人生のターニングポイント。
そのとき、何を感じ、どう選択していったのか。

フリーライター・コーディネーター 中村のりこが、
公私で出会う素敵な方々を毎月ゲストにお迎えして、
その方の人生の転機についてお話を伺っていく対談番組です。

大きな波を起こすものではないけれど、
ラジオを聞く人の心に、小さな道標ができる。
そんな番組をめざしています。

今回のゲストは・・・
沖口誠さん(北京オリンピック体操競技 銀メダリスト)

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<沖口誠さん プロフィール>
「沖口まこと体操クラブ」代表
関西大学 器械体操部コーチ

●北京オリンピック:体操競技 男子団体総合 銀メダル
(団体メンバー=冨田氏、鹿島氏、中瀬氏、坂本氏、内村氏)
●世界選手権大会:銀メダル2、銅メダル1

大阪府泉南郡熊取町のトップスポーツクラブから
大阪体育大学附属中学校、関西高等学校(岡山県)、日本体育大学体育学部体育学科卒業。
身長161cm。体重57kg。

大学時代からメキメキと力をつけ日本代表をする選手に成長する。
得意種目は床・跳馬。
北京オリンピックは足を痛めての出場であったが、
持ち前の粘りで、床競技で高得点を出し、団体銀メダル獲得に貢献した。

2007年 世界体操競技選手権大会 団体2位
2008年 カタール国際 2位、彩の国功労賞を受賞。
2008年 NHK杯兼北京五輪代表決定競技会 (五輪出場が決定)
2008年 北京オリンピック団体2位 銀メダル獲得
2008年 「大阪スポーツ大賞」受賞
2011年 世界体操競技選手権大会 種目別跳馬 銅メダル

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日の丸を背負うプレッシャー

2008年に開催された北京オリンピックや、世界体操競技選手権大会での複数のメダル獲得に輝いた沖口さん。
得意種目は脚を使った床・跳馬。
北京オリンピックは足を痛めての出場にも関わらず、
持ち前の粘りで、床競技で高得点を出し、団体銀メダル獲得に貢献しました。

まず沖口さんにお聞きしたのが、オリンピック会場の雰囲気。
「どの試合よりも日本を背負うプレッシャーがあり、メンタル面での調整も必要になってきますね」と沖口さん。

では、どうやってそのプレッシャーをはねのけて試合に挑むのでしょうか。
「日々の練習から試合を想定して行うんです」
天井の高さ、観客はどのくらいいるのか、聞こえる歓声は何か、
会場によって違う器具の硬さや柔らかさ、弾み具合、弾まない感じ、などなど・・・
「細かいところも想像しながら練習して、成功のイメージをつけていきます」
は〜、すごいレベル!
やはり世界を舞台に闘うには、イメージトレーニングも並大抵ではないことがわかりますね。

沖口さんが体操に出逢ったのは3歳。
辞めたいと思ったことは一切なかったそうですが、一度だけ中学2年の時に手首を骨折、体操を辞めなければいけなくなるかも知れないというときがあり、体操ができなくなると思うだけでつらかったといいます。

体操の醍醐味は、新しい事ができたとき、できなかったことができるようになったときの達成感。できるまで、辛いというより反復練習をして、だんだん感覚でわかっていくことは楽しいのだと話す笑顔に、本当に体操が好きなのだと感じます。

 

意識が変わったあの試合

大学3年生の時。人生のターニングポイントとなるでき事が起こります。
日本ナショナルチームの強化選手12名が選ばれる試合で、13位になってしまったのです。しかも、12位との差は0.1ほどの僅差。自信があっただけに、その悔しさはハンパなく、体操人生でその時に初めて悔し涙を流したのでした。

翌日からは、生活のリズムを全て変えることを決意します。
毎日何時に起きて、これはこうする、練習は毎日目標を持って達成できるまで終わらないと決めるなど、自分の中での意識が変えるきっかけとなりました。

強い気持ちを持って、意識を変えた1年後。
ついに!初めて世界体操競技選手権大会に出場!
翌年には北京オリンピックで銀メダル獲得!!
あのとき13位になったからこそ得られた栄光だと振り返ります。

身をもって知った基本の大切さ

もうひとつ心にあること。それは、基本が全てにつながっている体験です。
高校は体操の強豪校・関西高等学校に入学。
しかし、1年生で指導されるのは基本的な練習ばかり。ジャンプをしたり、美しい倒立のトレーニングをしたり・・・。
早く体操技術を高めたい気持ちが強く、少しだけ技などを練習していたら、先生が「今は基本練習だけに集中するように」と軌道修正。焦る気持ちもありましたが、指導に従い、基礎を繰り返す毎日でした。

そして、ついに2年に上がり技を練習し始めると、面白いように技ができるのです。その時に「基本の大切さ」を身をもって知った沖口さんでした。

「体操は、10種類の技を演技の中に取り入れて試合に臨むのですが、技の難しさと、技の美しさ、この合計が点数で評価されます。基本の部分は美しさにつながります。技をみせるということは、自分の実力を見せること。技ができるには基本が必要。基本は本当に大切です」

 


『沖口まこと体操クラブ』5/1オープン!

選手指導をする方も多い中、なぜ子どもの体操教室を?

「選手引退後、体操教室で子どもたちにも教えていたのですが、1カ月ほど体操教室に通う内に、内気だった子もどんどん変わって行くんです。できなかったことができるようになることで自信をつけて、笑顔になって、向上心が芽生え、どんどんいろいろなことをやってみたいという気持ちになっているのを見て、自分でやってみたいと思ったんです」

そして、いよいよ5/1オープン!
メダリストが子どもたちに指導するクラブは他になく、もうすでに入会希望者さんが50人を超えているとか。

「体操の良いところは、小さな“できる”を積み重ねることで、体操以外でも“やってみよう”という心を育てることができることです。社会人になっても何にでも挑戦できる心、前向きな心を作る場にしたいですね」

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沖口誠さんからの“道しるべ”メッセージ】

迷ったときには、一人で抱え込んでいても何も解決できません。身近な人、親とか友達に話を打ち明けることで心が楽になるし、何か解決方法があると思うので、誰かに相談することが解決のヒントになるんじゃないかと思います。


空中で回転している時も、常に床の位置を確認し、余裕も持って着地の準備をしているのだそう。そうでなければケガにもつながるという、体操選手ならではの上空秘話も聞くことができました。
そして、世界のトップアスリートの影には、「基本」この2文字が輝いていました。


沖口誠さん、ありがとうございました♪

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04次回の『幸運(しあわせ)の道しるべ』は…

 5月12日(日)15:30〜
 (再放送:同日夜22:30〜、翌月曜15:30〜)
次回もお楽しみに!

(文責:中村のりこ)