まちのラジオ第1週 「オズの会」のみなさん

2015/07/02

oz-1箕面の元気な活動グループが、週替わりで制作・出演するラジオ番組「まちのラジオ」。
第1週は、箕面市立中央生涯学習センター利用者協議会がお送りしています。
今月は、「オズの会」のみなさんにお越しいただきました。

(写真前列左より)
稲田篤美さん
橋爪竹一郎さん
森岡常雄さん
(後列左より)
竹内俊二さん
丸川昌信さん(司会)

毎月第1水曜日に、中央生涯学習センターに集まって映画を鑑賞し、感想を座談会形式で語り合う。さらに、各自が書いた感想を共有し合う…それが「オズの会」の活動です。
「映画を通じて、晩年を楽しく豊かに」が会のモットー。
「オズ」という名前は、映画監督の小津安二郎にちなんだもので、さらに「オズの魔法使い」にも掛けてあります。
今回の番組では、先日鑑賞した
「喜びも悲しみも幾歳月」(1957年、木下惠介監督作品)
について、それぞれ感想を語っていただきました。
森岡さん
「ラストシーン、灯台の光と船の汽笛が交錯するところが印象的でした。木下監督の作品は、やさしさ、愛情といった人間賛歌にあふれています。しかし、それは時代と共にそういったものが軽んじられていくことへの警鐘ともいえるのでは。作品に込められた、声高ではない静かな警鐘…それを読み取ることが、木下作品を観る醍醐味だと思います」
竹内さん
「僕は、森岡さんの感想とは裏返しになりますね。人間のいいとこ取りで『濁』の部分が描かれていない。そういったところを物足りなく感じました。ただ、これは戦後間もない時期の作品であり、そこに描かれた家庭生活も、実は大きな犠牲のもとに成り立っている。そういったことを表したかったのではないか、というのは深読みかもしれませんが」
稲田さん
「灯台守の夫婦の生涯。息子は亡くなり、娘は結婚して旅立っていく…それを灯台の光で照らしながら見送る夫婦からは、100パーセントの喜びではなく『ちょっと淋しいハッピーエンド』というように感じました。この映画を観て、こんな句を詠みました。
子を送る灯台守に秋の風」
橋爪さん
「時代の平均的な夫婦の姿が描かれた作品でした。特別ないいことも悪いこともない人生、そこにしみじみとした共感があります。みんなこの程度なんだなあ、悔いはない、お前もほどほどに生きてきたんだぞ、そんな人生の肯定を感じました」
丸川さん
「この映画で、夫が妻に対して『結婚するとき、君にバカと言わないと決めた』と語っているのが素晴らしいと思いました。私だと、家でしょっちゅう『お前はアホか』と言ってるもんで(笑)…それも映画ならではのこと、日常で言えないことを伝えるのが映画なんですね」

わいわいと弾む映画談議…みなさん本当に映画が好きなんですね。
楽しい「オズの会」のようすが伝わってきました。