箕面に住む視覚障害者のために、文字を音に訳する「音訳」を行っている「ささゆり声の会」。 23年前に結成されたこのグループは、広報紙もみじだよりや新聞、雑誌、文学作品などの録音、そして図書館での「対面朗読」などを、ボランティアで行っています。 実際の活動はどんな様子なのか、8/24(金)に取材に行ってきました。 場所は西南図書館二階の一室にある録音ブース。行われていたのは、もみじだより9月号の収録です。 ささゆり声の会のみなさんが、交代で原稿を読んでいきます。 いったん録音してから、それをみんなで聞きなおしてチェックします。 読み間違いはないか。声の調子はどうか。所定の時間内に収まるか。 問題があれば、納得のいくまでとりなおしです。 あきらかな間違いであればともかく、「声の調子が良くなかった」というのでも妥協せずやりなおす姿勢に、驚かされました。
できあがった素材は、テープやCDにダビングされ、視覚障害者のみなさんのもとに送られます。「ささゆり声の会」では、大変な手間のかかるこの作業を、毎月欠かさず行っています。 音訳には相応の技術が必要とされるため、誰でも活動に気軽に参加できるという訳ではありません。そのため、会員の継続的な確保が将来へ向けての課題だということでした。 「苦労も多いですが、利用者から『この前のはとても良かった』などと感想を頂いたりすると、報われる思いです」とおっしゃる「ささゆり声の会」のみなさん。今後も、末永く活動を続けてほしいと思います。 |
「もみじだより」録音の様子
デイジーシステム CDを再生する装置。頭出しが簡単にできるなど、視覚障害者が操作しやすいようになっている |