『幸運(しあわせ)の道しるべ』(30分番組)
毎月第1日曜 15:30〜
(再放送:同日夜22:30〜、翌月曜15:30〜)
誰にでもある人生のターニングポイント。
そのとき、何を感じ、どう選択していったのか。
公私で出会う素敵な方々を毎月ゲストにお迎えして、
その方の人生の転機についてお話を伺っていく対談番組です。
大きな波を起こすものではないけれど、
ラジオを聞く人の心に、小さな道標ができる。
そんな番組をめざしています。
今回のゲストは・・・
ガラシア病院ホスピス長
医療系NPO「I FOR YOU Japan」代表
森一郎さん
現在、箕面市にあるガラシア病院のホスピス長として勤務されている傍ら、
医療者と市民のボランティアによる「箕面がんサロン」を実施されてこられた森先生。
この活動は5年目に入り、2017年4月からは新たに
医療系NPO「I FOR YOU Japan」として産声を上げました。
●ターニングポイント1:臨床医師として働き出したこと。
森先生は長崎ご出身。
九州エリアで医師として多くの現場に関わる中、様々な病気を知り、治療法を知り、医療制度を知っていきました。
熊本の山奥や市民病院などの救急外来も担当。
すべての経験と勉強が今の自分を作っていると感じるそうです。
●ターニングポイント2:大阪に出てきてホスピス医師として働き出したこと。
肺がんの抗がん剤治療の責任者をしていたとき、
抗がん剤治療だけでなく、患者さんの苦しさやつらさを和らげる「緩和ケア」に興味を持ち、病院内で勉強会などを立ち上げてやってこられました。
緩和ケアは「治せない病気でも、できるかぎりQOLをよくする」という理念ある分野です。
医師になって10年で一つの区切りをつけようと考えていた森先生。
「緩和ケアをもっと学びたい!」と、今まで過ごしてきた九州を離れ、
培ってきたものを置いてまで、大阪大学大学院で学ぶことを決意されました。
「自分で下した決断を信じる」
この自信をもって少しずつこれまでやって来られました。
この強い気持ちは、人生の舵を大きく切った時期の、
最大の道しるべになっていたのではないでしょうか。
●今後の目標
今までやってきた「箕面がんサロン」をさらに大きな組織にして動き始めた
医療系NPO「I FOR YOU Japan」。
その名の通り、「私があなたのために」という意味が込められています。
<主な活動>
がんサロンの運営
地域共生社会の啓発・教育・研究
患者と家族の多分野サポート
「実は利用者さんからもっと広げて欲しいという声があがっていました。
もう少し組織を大きくすることで、より継続性、地域性を持った、
箕面市全体の取り組みにできるのではないかと考えています。
この「箕面モデル」(医療者ボランティアと市民が連携して人が人を支える社会づくり)を通して、より世の中に緩和ケアが広まっていくお手伝いができたらいいなと思っています」と森先生。
「地域全体が”緩和の心”を知り、実践している。そういう社会になっていることが、緩和ケアの完成系だと思っています」
さまざまなターニングポイントを経て、緩和ケアでの丸ごと共生社会へ動き出したばかりですが、
医療系NPO「I FOR YOU Japan」が導く「箕面モデル」も始動しました!
特別なことではなく、気軽に普通に、困っている人を支える街のひとりになりたいですね。
【森一郎さんからの“道しるべ”メッセージ】
私自身もまだ40歳代であり、道標を示すような立場にはないかも知れませんが、
若い方へのメッセージとしては、
「自分が人生を『生き切る』ことができる方向へ進むこと」
これは自分の成功体験からです。
そして、仕事上、様々な患者さん、家族とお話をする機会があり、
本当に様々な考え方、人生を教えていただいています。
今日も90歳代の患者さん家族とも色々なお話をしました。
そのような環境の中で、
「今、この瞬間を集中して生きる。一秒、一秒を大切にする。
時間は命である(人の時間は人の命である)。」
そういう風に時間の大切さを心に止めるようになりました。
これはどの人にも言えることだと思います。
このような道標をもちながら、現在は本当に幸せに過ごしています。
森先生、貴重なお時間をありがとうございました♪
次回の『幸運(しあわせ)の道しるべ』は…
5月7日(日)15:30〜
(再放送:同日夜22:30〜、翌月曜15:30〜)
次回もお楽しみに!
<放送の聴き方>
■ラジオで聴く(FM81.6MHz)
■PCで聴く http://fm.minoh.net/(地球儀マークをクリック!)
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(文責:なかむらのり子)