毎月第2木曜日11時放送「みのおママの学校~じょさんしカフェ」。
子育てママを総合的にサポートする、
日本でたったひとつのユニークな学校「みのおママの学校」が
ラジオを通して毎月子育てに関するさまざまな情報を発信しています。
10月もママさんからのご質問がいっぱい!谷口陽子さんに答えていただきました。
こんにちは!
みのおママの学校 たにぐちです。
あっという間に12月も後半ですね。
歳を重ねるごとに、時の流れの速さを感じる今日この頃です(笑)
さて、今月は生後11カ月のゆっちゃんママさんからのご相談です。
「年末年始に向けてお酒を飲む機会が増えますね。
今まだ母乳を赤ちゃんに飲ませているし、妊娠中からずっと我慢しているのですが、
母乳をあげている間はやっぱり禁酒しないとだめですか?」
クリスマスにお正月、飲む機会は増えますねー。
お酒が好きなママさんはきっと呑みたいですよね(笑)
母乳の材料はママの血液です。
ママが飲酒することで胃や腸から吸収されて血液に入ったアルコールは、
母乳にも移行します(出てきます)
アルコールが含まれた母乳を赤ちゃんが飲んだら、
赤ちゃんは胃が未発達なのでアルコールを処理できない可能性があります。
一度に多量にアルコール摂取したり、
アルコール中毒のように長期間摂取していると
赤ちゃんにもアルコール中毒のような症状が出ることがあります。
ポイントは飲む量と時間だと思っています。
飲酒後、30~90分で母乳中のアルコール量はピークになります。
飲酒後1時間の母乳に含まれるアルコール濃度を調べると、
血液中アルコール濃度の90~95%が検出されています。
つまり1時間経ってもほとんどのアルコールが血液から母乳に移行しているということです。
血中アルコール濃度が0.06%以下
(体重50Kgの人がビール350cc程度、もしくはグラスワイン1杯程度飲んだ状態)なら
赤ちゃんに大きな影響はないとも言われており、
3時間ごとの授乳として、250~350ccの缶ビール程度なら
次の授乳までに分解して排泄されるだろうと言われています。
アメリカの研究では、飲酒後約2時間後を目安に再開してもいいともいわれています。
ただ日本人に適応しているかは不明ですし、
個人の体質によってアルコールの分解速度も違うので、
はっきりとしたデータはないのかもしれません。
またアルコールによっておっぱいを出す
「プロラクチン」というホルモンの分泌が増えるのですが
(ビールに含まれる多糖類の影響で)母乳の量は増えないと言われています。
それはおっぱいを飛ばす(射乳)オキシトシンというホルモン濃度を低下させるからです。
結果、あべこべな作用で、おっぱいを出すプロラクチンやオキシトシンの分泌にも
影響して母乳を出にくくさせるようです。
ということで、できれば授乳中であれば飲まないほうがベターだと思いますし、
慢性的に飲むことは避けてほしいと思います。
もし、飲酒されるなら、一般的には飲酒後2~3時間の授乳をさけるのがよいと思います。
ママ自身がアルコールの影響を感じなくなるまで、授乳は控えましょう。
ちなみに、米国小児学会は
「アルコールによる悪影響はあるが、アルコール摂取は母乳育児の禁忌にはならない」
と言っています。飲酒したいために断乳することはないと言っています。
母乳は赤ちゃんにとって理想的な栄養なので、
飲酒するからと言って母乳をやめてしまうのはもったいないと思います。
飲酒後すぐは母乳を与えないようにして、
飲酒していないときは母乳育児を続けることが大切だと思っています。
<2018年の目標>
今年も一年、ラジオをお聞きくださりありがとうございました!
今年は念願だった拠点を持つことができました。
子育てママさんの居場所作りということで、
少しずつ講座やイベントの開催もできてきました。
来年はもっとたくさんのママさんやお子さんたちがここ(じょさんしカフェ)で学べたり、
つながりをもてたり、元気で笑顔になれる場所として、
愛をじゃぶじゃぶに注いでいきたいと思います!
来年もどうぞよろしくお願いいたします☆
■みのおママの学校~じょさんしカフェ
毎月第2木曜11時放送(再放送:当日の夜19時45分頃)