タッキーたんけん隊「箕面・寺めぐり」。
大師寺を後にして、第2の目的地へは車でほんの5分ほど。
箕面駅前から滝道を100メートルほど上ると、右手にぽっかりと開けた駐車場。その奥の高い石垣の上が、めざすお寺です。
こんなところに、お寺があったんだ・・・。
狭い路地を入って、法林寺の石段を登ります。かたわらには椿の赤い花、山門の背景には箕面観光ホテル。
絶好の晴天の中、法林寺の境内に足を踏み入れました。
お寺の作りはやや小ぢんまりしていますが、高い石垣と瓦付きの白い土塀が、城郭のような風格を漂わせています。
何より、眺めは最高!箕面の市街が一望のもと、これを見るだけでも来る価値がありました。
本堂に入らせてもらって、お話を伺うのはこのお二人。
「住職の柴田正秋(しばた・しょうしゅう)です」
「副住職の藤田善史(ふじた・ぜんし)です」
なお、柴田住職は本来、外院の願正寺の住職で、現在は法林寺の住職を兼務しています。
法林寺の創建は1562年、戦国の世。
「1562年といえば、桶狭間の戦いの2年後ですよね!」
”歴女”垣内なおみのテンションが跳ね上がります。
本尊は阿弥陀如来、向かって右が観音菩薩、左が勢至菩薩。
法然を開祖とする浄土宗の教えは「どんな人でも念仏を唱えれば救われ、極楽浄土に迎えられる」というもの。
そのシンボルが阿弥陀如来というわけです。
年中行事は、春・秋のお彼岸、夏のお施餓鬼、お盆参り。
そして大晦日には除夜の鐘があります。
藤田副住職によると、この除夜の鐘が他の寺とは少し違うといいます。
「普通は12月31日の夜11時頃から撞く所が多いのですが」
なんと、法林寺では、新年のカウントダウンを行い、年が明けてから撞き始めるそうです!
また、他の寺では希望者の数に合わせて多く撞いてもかまわない所が多いそうですが、法林寺は108回限定。
希望者は1時間ほど前から並ぶそうです。
●地域のシニアサッカーチームとのつながり
先代の住職は加藤さんというかたで、箕面市立第一中学校のサッカー部の監督だったそうです。
サッカー部OBの有志が集まってシニアサッカーのチームを作ったときに、加藤さんが大いに協力したことを記念して、チーム名は「箕面ホーリン」に。もちろん「法林寺」から取った名前で、現在も活動を続けているそうです。
加藤さんが亡くなったあと、住職は柴田さんが兼務。藤田さんは副住職として5年前に赴任し、法林寺に常駐しています。
ゆくゆくは住職を継いで、法林寺を守り伝えて行く予定で、地域との交流を大切にしながらお勤めに励んでいるとのことでした。