山森さん / 安藤さん今回は大阪大学COデザインセンター特任講師・山森裕毅さん(やまもり・ゆうき)さんをお招きして、お話を伺いました。
(聞き手:大阪大学21世紀懐徳堂学生スタッフ 安藤歴さん)
山森さんの専門は、哲学。
その中でもフランスの哲学者、ジル・ドゥルーズやフェリックス・ガタリを研究しています。
ジル・ドゥルーズは、20世紀を代表するフランスの哲学者。
フェリックス・ガタリは、精神分析家で活動家。
二人の共著「MP」は、難解な大作ですが読む人によって魅力が引き出され、読むと元気になる!?
「カッコイイ感じで出てきた本ですね」
山森さんが現在取り組んでいるのは「当事者研究」。
貧困・障害・病気・ジェンダーなど、社会的に困難な立場に置かれたマイノリティに注目し、その人たちの経験に学ぶというものです。
山森さんは現在、精神障害を持つ人たちと関わりながら、当事者研究を進めています。
「もともと、ガタリも精神障害の施設で働いていました。拘束されたりして非人間的な扱いを受けている患者たちの状況を変えようと、彼は患者たちが自ら語るミーティングを始めたんです」
専門家が外から観察して「こうだ」と決めつけるのではなく、その当事者自身が、自らを見つめ、自らのことを、自らの言葉で語る。
実際にやってみると、その人の意外な一面が明らかになり、周囲の認識も変わってきます。
中にはつらい話なども出てきたりしますが、自ら語ることで自分自身を助けようとする「自助」の意識が高まり、仲間づくりの効果もあるということです。
国内では、北海道の浦河町での実践が知られており、各地に取り組みが広がっています。
山森さんは、大阪のデイケアに通いながら、研究を続けています。
実際に当事者のみなさんと接する上では、「対話術」「訪問術」「表現術」といったテクニックも必要になってきます。大阪大学COデザインセンターではそういったテクニックの講座を設けており、そこで学んだ学生たちにより、当事者研究も大きく広がって行くことが期待されます。

