しあわせの道しるべ:第50回(11/10放送)江口輝博さん(声楽家)

2019/11/10

『しあわせの道しるべ』(30分番組)

第2日曜 15:30〜
(再放送:同日夜22:30〜、翌月曜15:30〜)

誰にでもある人生のターニングポイント。
そのとき、何を感じ、どう選択していったのか。

フリーライター・コーディネーター 中村のりこが、
公私で出会う素敵な方々を毎月ゲストにお迎えして、
その方の人生の転機についてお話を伺っていく対談番組です。

大きな波を起こすものではないけれど、
ラジオを聞く人の心に、小さな道標ができる。
そんな番組をめざしています。

今回のゲストは・・・
声楽家・音楽工房 Girasole(ジラソーレ)代表
江口輝博(てるひろ)さん
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<江口輝博さん プロフィール>

大阪府出身。声楽家(バリトン歌手)。音楽工房 音楽Girasole(ジラソーレ)代表。
大阪工業大学高等学校(現・常翔学園高等学校)卒。大阪音楽大学を卒業後、障がい者福祉に携わる。3年という約束で家族を残し単身渡欧。2006年イタリア・マルツァーイ音楽院のオーディションに合格。奨学生に選ばれるなど優秀な成績を残し首席で卒業。ローマAIDA音楽院に在籍しながら数々のオペラソリストとしても活躍。2017年、音楽工房 Girasole(ジラソーレ)を立ち上げ、バリアフリーなコンサートを開催するなど活躍中。


「第九」の合唱のエネルギーに衝撃を受けた江口少年

小さい頃かの江口さんは、音楽には縁のない少年時代を送ってきました。

しかし、小学生の時にTVで聞いた「第九」の合唱のエネルギーに、ずっと「歌いたい!」と思っていたそうです。音楽への夢もあり、小学校6年生のときに思い切って親御さんに「ピアノを習いたい」と言ったところ、「そんなんせんでええわ」と一笑に付されてしまい、撃沈。

それでも、声楽家になる素質がわかるエピソードが・・・。

体格は今ほど大きくはなかったものの、地声は大きかったようで、1階で話す声が3階にまで聞こえる・・・と言われていたのでした。

また、伴奏を録音して、他の小学校へも歌いに行くほど、その美声は評価され、声変わりする前のボーイソプラノの江口少年の歌声は、引っ張りだこだったのでした。その頃から、声楽家への道がチラホラ見え隠れしていますね。

工業高校から音大へ

それでも、全く音楽化を目指すことはなく、中学では野球、高校時代にはラグビー部で活躍。ケガで断念せざるを得なくなったときに、「そうだ!やっぱり音楽をやりたい!」と一念発起。周囲からは大反対!それでもどうしても受験したいと、音大受験まで1年を切った春から、ピアノ、調音、楽典など猛特訓です。そして、見事合格!!! やはり音楽の女神は江口少年に微笑んだのです。

人生を変えた阪神淡路大震災、そしてイタリア留学

大阪工業大学高等学校(現・常翔学園高等学校)卒。大阪音楽大学を卒業後、大学院進学の準備をしていたときに阪神淡路大震災で被災。声楽家への道を断念し、仮設住宅に住みながら、障がい者福祉に携わってき江口さん。数年経った頃、声楽の道に進んでいたら・・・と考えることも多くなり、3年間だけという約束でご家族を説得。奥様や子どもさんを置いて単身イタリア留学へ。奨学金を受け、オーディションを受けながら、ステージに立ったり、勉強に邁進したのです。

日本人がイタリアでオペラの主役をゲットできたのも、非常に希有なこと。それだけの実力が江口さんにあったからなのでしょう。「周囲のかたの支援を受けて送り出してもらいました。それがあってこそ、今の自分がある」と話します。

02帰国後、音楽工房 Girasole(ジラソーレ)設立

現在、音楽工房 Girasole(ジラソーレ)を立ちあげ、コンサートに行けないような方々に、本格的な演奏家の音楽を届けたいと活動されています。

「障がい者施設で働いていたときに、親御さんたちから、子ども騒いだりすぐに出ていったりするからコンサートには行けない、と言う声を度々耳にしていました。そこで帰国したときに、自分がそういう方々に、誰もが参加できるコンサートを提供したい・・・という想いで立ちあげました」

じっと座っていることが難しい方も、赤ちゃん連れでも、泣き声や自由に出入りするのもOKなコンサート、しかも本物の演奏家と声楽家によるコンサートを定期的に開催されています。

来年3月には、箕面文化交流センターでコンサートを予定されています。
シニアの嚥下力向上、認知症予防にもつながる発声のワークショップも行う予定です。どなたでも参加できるワンコインコンサート。コミュニティ広場のようににぎやかに本格的な音楽を聴ける機会ですので、ご都合のつくかたはご参加ください♪
さらに、施設や病院など、通えない方にも音楽を届けたいと考えていらっしゃいます。
今後の活動にも注目です!

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江口輝博さんからの“道しるべ”メッセージ】

いろいろと失敗もあると思います。僕もいまだに失敗してみなさんに迷惑をかけていますが、まずは一生懸命やって、動いてみる、できることからやってみる、というのが大事かなと思います。とりあえずやってみる。嫌なこともいいこともあると思いますが、人は選ぶことができると思うんですね。悪い部分を見てしまうと悪い方に行ってしまいますが、良い部分を見ながら、自分に希望を与えながら動いていくと、きっと光が見えてくるんじゃないかと思いますね。

コップにお水が「半分しかない」と思うか「半分もある」と思うかで、見える世界の色が違ってくる気がします。光を見ながら進みたいですね。

江口輝博さん、ありがとうございました♪

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次回の『幸運(しあわせ)の道しるべ』は…

 12月8日(日)15:30〜
 (再放送:同日夜22:30〜、翌月曜15:30〜)
次回もお楽しみに!

(文責:中村のりこ)