発信!じゅーだいスクランブル…みんなで語ろう「SDGs」

2019/11/30

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途方もない時間の中で ただただ未来に思いを寄せる
未完成だが美しい そんな十代が送る30分の番組・・・

地域に暮らす若い人たちの声をラジオで届けたい。
そんな思いから、タッキー816では「ハイスクールプログラム」を毎週放送しています。
ただし、出演は、特定の高校・特定のクラブのみ。
そこで、ラジオに出てみたい中・高・大学生たちが自由に集まって、語り合う番組を企画しました。
タイトルの「発信!じゅーだいスクランブル」は、
・戦闘機の緊急発進(重大スクランブル)
・中・高・大学生などが混ぜこぜ(十代スクランブル)
という二重の意味があります。
今を生きる十代の若者が、切実に思うこと、伝えたいことは何なのか。
番組づくりを通して、一緒に考えていければと思います。

第7回となる今回、集まってくれたのは次のみなさんです。
「大学院2回生、あつです」
「渋谷高校2年生、『天麩羅』のチクワです」
「同じく『天麩羅』のエビです」
「中学3年生、あかねです」
「小学6年生、れいです」
「箕面高校放送部2年、ちひろです」
「同1年、くぼっちです」
「同じく、ななです」

さて、今回の話題は「SDGs(エスディージーズ)」について。
みなさん、環境や気候、世界情勢などで今不安に思っていることはありますか?
フィリピンの貧困問題から、世界の経済格差、香港のデモなど。
海洋汚染、プラスチックごみの問題。アマゾンの森の火災や巨大台風など・・・。
このままでは将来、人類滅亡!?

「まあ、ちょっと落ちつきなはれ。全部いっぺんに考えても大変や、一個一個、問題を整理しよ」
「整理してみたら、心配事だいたい17個ぐらいになったわ」
「その一つ一つについて、どうやったら解決できるか考えたらええんとちゃう?」
「なるほどな。でも、誰がそれを実行するんや?」
「みんなで取り組むんや。国や企業だけでは、上手くいくはずない。一人ひとり、みんなが自分の問題として取り組むしかないやろ」

こうして決められた、17の目標。それが「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)=SDGs」というわけです。
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今回参加してくれた渋谷高校の有志グループ「天麩羅」では、SDGsの「4・質の高い教育をみんなに」「10・人や国の不平等をなくそう」に当たる、識字率の問題に取り組んでいます。
「日本に来て間もない外国人の子どもたちに、オリジナルかるたを使って遊びながら字を覚えてもらったりしています」
ワン・ワールド・フェスティバル for Youthや、全国高校生まちづくりサミットに出場し、これまでの活動の紹介も行ってきました。

このように、SDGsの各テーマに取り組む動きが、最近広がっています。
SDGsの特徴として、一つのテーマへの取り組みが、他のテーマへも効果を及ぼすことが挙げられます。
例えば、「6・安全な水とトイレを世界中に」が実現すれば、「3・すべての人に健康と福祉を」「10・人や国の不平等をなくそう」もある程度達成されることになります。
「4・質の高い教育をみんなに」の実現は「1・貧困をなくそう」を改善し、それが「2・飢餓をゼロに」の達成にもつながっていくでしょう。
SDGsは「あらゆる貧困と飢餓に終止符を打つ」「だれひとり取り残さない」ことを理念として宣言しています。
目標達成の期限は2030年。
それでは、今回集まったみなさんに聞いてみましょう。
2030年に、SDGsが達成されると思う人は?

・・・・

・・・・

・・・・

ゼロ。
誰も手を上げません。
2030年までというのは無理があるんじゃないか、SDGs自体の認知度がまだまだ低い・・・と、みんなの意見は否定的。
「たぶん達成できないでしょう」「無理だろうね」

みんな、それでいいの?
人類が滅ぶ、ってことだよ。

「えっ・・・」

ここまで、あまり自分の問題として感じていなかったようすの参加者たちでしたが、改めて
「じゃあどうすればいいのか」
ということを考え始めました。
エビ「まずはみんながSDGsを知ることが大切だと思います」
れい「決して楽しい問題ではなく、固い内容じゃないですか。でも、だからこそ『楽しむこと』が必要だと思います」

なるほど、人は「やらなければ・やりなさい」と言われるとやりたくないもの。それが「やったら楽しい。やってみたくてたまらない」に変わっていけば。そのための工夫が必要なのでしょう。
2030年。
そのとき今日の参加者たちは、20~30代になっています。
果たして、どんな世界になっているのか。人類の社会は本当に持続しているのか。
ナナ「ジェンダーの問題とか、少し感じ方が違うだけで生きづらさを抱えている人も少なくない。そういった人たちが平等に暮らせるような、そんな仕事に就けたらと思います」
あかね「2030年には、きっと多くの問題が解決され、残ったいくつかもあとちょっとで達成できる。そうなっていることを望みます」

話し合いを通して、ちょっとずつみんなの意識も変わってきたようです。
今生きている、そしてこれから生まれてくるすべての人に関わってくる、それがSDGs。
今後も真剣に、そして楽しく取り組んでいきたいものです。

発信!じゅーだいスクランブル
【放送】
・第5土曜日の午後1時30分~2時(「サタデーワイドフィーバー『サタワイ1330』)
・翌日曜日午後8時30分(再放送)
・翌水曜日午後2時(再々放送)juudai_191130-2juudai_191130-3