箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
今回は大阪大学大学院全学教育推進機構 教授の村上正行(むらかみ・まさゆき)さんをにお話を伺いました。
(聞き手:大阪大学社学共創部門 肥後楽さん)
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ビデオ会議アプリ「zoom」によるリモート収録を行いました
大阪の下町育ちという村上さん。
実家はたこ焼き屋で、子どもの頃から家業の手伝いをしてきました。
もともと数学が好きで、将来は数学の教師をめざしていましたが、「自分が教師になるよりも、教師を支援する仕事の方が世間の役に立つのでは」と大学院で方針を転換します。
最初に赴任した京都外国語大学では、100人以上いる教員の中で、理系は自分だけ。PCや情報機器の扱いが得意だったこともあり、その分野で他の教員からも何かと頼りにされてきました。
2019年に転勤で大阪大学へ。「全学教育推進機構 教育学習支援部」の所属となります。
全学教育推進機構は、全学生を対象とする教養の授業などの企画・実施、大学の授業改善などを行っています。
「大学の先生って、もともと研究者志望で先生になった人が多いんです。教員免許も必要ありません。なので、教員としてのトレーニングを積まないまま、いきなり教壇に立つことになります」
それでは教員も学生もとまどってしまう・・・。
そこで、教員向けの「授業を行うための研修」を行い、ノウハウを学んでもらう。
また、学生の中には将来、大学の教員をめざす人もいて、そういった人たち向けに「授業のやり方」を、実践を通して身に付けてもらう。
村上さんの所属する部署では、このような「より良い授業を行うプログラム」を実施しています。
また、授業のオンライン化の担当者でもある村上さんには、この度の新型コロナ騒ぎで一気に学内からの問い合わせが殺到することになりました。コロナ以前から、大阪大学では授業の一部でオンラインが取り入れられており、ある程度備えはあったといいます。それでも授業が全面的にオンラインということになり、「どうすればいいの?」という教員たちへの対応に追われる日々だったといいます。
村上さん自身、オンラインで学生に授業を行っており、オンラインならではの難しさや工夫の必要性を感じています。その一方で、「学生が質問しやすくなる」といった、オンラインだからこその利点もあるそうです。
授業にはインスタグラムも活用しているという村上さんですが、学生の方がインスタグラムに長けており、教えてもらうことも再三だとか。
今後、新型コロナが沈静化した後でも、こうしたオンライン授業は残って行くだろう・・・と村上さん。対面授業と共に行うハイブリッド授業になっていくでしょう、と展望を語っていただきました。