箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
今回は大阪大学外国語学部長の竹村景子(たけむら・けいこ)さんをお招きして、お話を伺いました。
(聞き手:大阪大学社学共創部門 肥後楽さん)
「学生の頃から外国語学部ひとすじ、今年で28年目」という竹村さん。
1986年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)に入学し、できたばかりのスワヒリ語課へ。卒業後すぐに助手として採用され、スワヒリ語の方言研究などに携わってきました。現在は外国語学部長を務めています。
●大阪大学外国語学部について
大阪大学外国語学部には25言語の専攻語があり、日本屈指の規模。
研究・研修言語も含めると60言語にも上り、その中には古代教会スラブ語、リトアニア語、エスペラントといった珍しいものもあります。
「外国語が話せるようになる」のが目的と思われがちですが、単なる語学学校ではなく、その言語の文化・社会などを研究するのが目的です。
留学率が非常に高く、毎年500人ほどが留学しています。物怖じせず新しい世界に飛び込んで行くのが外国語学部生の特徴だといいます。
「今年は新型コロナウイルスの影響で、みんな留学に行けていないのが残念なところです」
●箕面新キャンパスについて
2021年は外国語学部100周年のメモリアルイヤーであるとともに、箕面市船場の新キャンパス移転の年でもあります。
現在、工事中の研究棟と学生寮は7~8割の完成度です。
研究棟1階エントランスには、巨大な石板モニュメントが設置されます。25言語の、それぞれの「知ってもらいたい言葉」が、創設順に中国語からハンガリー語まで刻まれます。外国語学部の新しいシンボルであり、名物にもなることでしょう。
また、箕面市の生涯学習センター、コンサートホール、図書館も同じ敷地に、広場を囲むように立ち並びます。
図書館は、箕面市立図書館と外国学図書館を一体化して共同運営する、全国でも類を見ないユニークなものに。蔵書は60万冊で、中には「ここにしかない」という世界的に貴重な書籍もあるそうです。
広場で開催予定の「国際フェスティバル(仮称)」は、旧キャンパスの夏まつり・語劇祭を統合し、地域のみなさんにも参加してもらう一大イベント。民族衣装コンテストや
盆踊りなど、国際色豊かで楽しさいっぱいな、これも箕面の新しい名物になりそうです。
その一方、これまで多くの学生を育んだ旧キャンパスのお別れ会も企画されています。
「ありがとう&さよなら粟生間谷キャンパス」
日程:12月6日(日曜日)予定
内容:式典、音楽、語劇祭ほか
市民のみなさんも大歓迎!これまでの卒業生も一堂に会してのスーパー同窓会的なものに。開催は新型コロナウイルスの状況次第ですが、ぜひ実現してほしいものです。
箕面新キャンパスについて、詳しくは
大阪大学外国語学部ホームページ
新キャンパス移転へ向けた寄付も募集中です。興味のある方はホームページをご覧ください。
外国語学部では、来年4月の新キャンパスオープンに向けて、すでに引っ越しの準備が始まっています。先生たちは研究用の書籍をたくさん所有しているので、相当大ごとになりそうですが「みんなのんびり構えてるので心配です」と竹村さん。もう今から準備しないと、といってみんなを焚きつけて回っているそうです。移転直前は修羅場になりそうですが、無事に乗り越えて新しいキャンパスで、笑顔で会いましょう!