秋を楽しむ!近場のビアツーリズム&ビールと料理のペアリング@クラフトビールCLUB

2020/10/04

 クラフトビールってどんなん?という飲んだことのないかたから、クラフトビールにめちゃめちゃ詳しいコアなファンまでが楽しめるトーク番組(第1日曜15時初回放送)。
クラフトビールの醸造から販売までを手がけ、ビアジャッジの資格を持つ谷和(たに・あい)と、旅のプロ・風間佳成(かざま・よしなり)がクラフトビールの魅力や最新の話題などを語ります。

cbc1004 コロナの影響で、やっぱりまだなぁ…と、遠くに行くのを控えているクラフトビール好きのかたのために、近場のビアツーリズムをご紹介します。
ビアツーリズムというのは、ブルワリーを訪ねたり、ビールに関係する場所を訪ねながら周辺の観光もして、その土地の美味しいものを食べたりして過ごすことをいいます。
大阪の北区堂島浜にあるANAクラウンプラザホテル大阪の北東角に隣接して国産ビールの発祥の地という石碑が立っているのをご存知ですか?
国産ビール発祥の地_この説明板に「我が国におけるビールの醸造は、幕末に横浜で外国人がおこなっていたが、日本人によるものとしては明治5(1872)年に渋谷庄三郎がこの地で醸造したのが最初といわれている」と書いてあります。
銘柄は渋谷ビールといい、中之島近辺や川口の居留地に住む外国人に販売したとあります。
渋谷庄三郎といえば当時大阪を代表する実業家であの有名な五代友厚と並ぶ人だったようです。
もともとは江戸時代から続く綿問屋だったそうですが、なんと、天神橋筋商店街2丁目に、その渋谷家の子孫が営むお店があるんです。
「寝具・さくらいや」と看板が出ています。
お店の店先には渋谷ビールに関係する地図や資料が少しですが、展示されています。このお店と背中合わせに落語の繁盛亭、大阪天満宮があります。大阪天満宮と繁盛亭 さらに、国産ビール発祥の地から堂島川に沿って中之島を見ながら西に行くと、朝日放送ビルの南側の川沿いに、慶応義塾大学の創設者・福沢諭吉誕生地の石碑があります。
彼はビールが大好きで、「西洋衣食住」という本に「ビィールと云ふ酒あり。
是は麦酒にて、其味至りて苦けれど、胸襟を開く為に妙なり。
亦人々の性分に由り、其苦き味を賞翫して飲む人も多し」と書いています。
「学問のすすめ」とともに、飲みニケーションもすすめていたんですね。
彼は22歳の時に大阪・北浜にあった緒方洪庵の適塾に入門しますが、先輩に川本幸民がいました。
日本で初めてビールの醸造に成功した人です。
幸民は日本の化学の祖と言われている有名な蘭学者ですが、幕末の1853年、ペリーが浦賀に来航した際に通訳として黒船に乗り込みました。
そこでふるまわれたビールの味に魅せられて自宅でビールを造ったんです。
その幸民が残した文献をもとに当時の原材料や仕込み道具を研究して忠実に再現してできたのが伊丹の小西酒造の幸民ビールなんです。
伊丹の白雪ブルワリーレストラン長寿蔵に行くと、幸民ビールの樽生が飲めますし、ボトルも買うことができますよ。長寿蔵小西酒造は白雪という日本酒で有名ですが、ベルギービールをいち早く日本に輸入し、広めた会社でもあります。
今年は残念ながらコロナで中止になってしまいましたが、ベルギービールウィークエンドという全国各地で開催されるビッグイベントの主催者でもあります。
多くのクラフトビールも醸造していて、なかでもスノーブロンシュは世界的に有名なコンテスト(EBS)で3年連続金メダルを受賞した美味しいビールです。ぜひこれも味わってみてください。
 堂島川から北浜に、そして伊丹へと飛んでしまいましたが、戻って福沢諭吉誕生地からさらに西に行くと、西区の川口というところにでます。
ここは外国人居留地として商人、技師、宣教師などの生活の場であったので、パン屋、クリーニング屋、西洋料理店、ホテルなどがありました。
明治の中頃には渋谷庄三郎の弟子(渋谷家の番頭)の金沢嘉蔵によるナニワビールの醸造所もできています。ナニワビール醸造所 ただビールの醸造法は欠陥があったようで、砂糖を入れて飲むとか、日本酒のように燗をして飲むなどが続出したようです。
とはいえ昔からビール造りは大阪で盛んだったようですね。
大阪におけるビールの歴史をたどりながら歩いてみるのはいかがですか?
夏のホッピーで喉越しのいいビールに対して食欲の秋は豊かな味わいのビールがお勧め。
ベアードビールのレッドローズ・アンバーエールやアングリーボーイ・ブラウンエール、いわて蔵ビールのジャパニーズスパイスエール山椒、常陸野ネストビールのリアルジンジャーエールなどなど試してみてください。
モルトの味わい、ロースト感とか副原料からくる味わいのミックスを料理と共に味わってほしいですね。
ゆっくりと話しながら飲むにはベルギービールもいいですよ。
モルトや酵母の味わい豊かなベルギービールは食事に合わせやすく、食中酒としてもいいです。
カラー的にはゴールドカラーのビールは魚とか鶏肉、脂身の少ない豚肉などに合います(なお、ホップの効いたビールは魚とは合いません)。
銘柄としては、ベデット・エクストラホワイト、デュベルなど。
牛肉とか濃いソースなどには濃色系のモルトのしっかりとした味わいがマッチします。
アルコール度数のやや高いトラピストビール(修道院で作られるビール)などが合いますね。
大山Gビールの八郷や強吟のように米や日本酒の酵母を使ったビールと和食とのペアリングもいいですね。
今年の秋はいつもと違うビールを、ワインを選ぶのと同じような感覚で選んで楽しみましょう。
ビールで明日を幸せに。SUPPORT YOUR LOCAL PUB&BREWERY
 ではみなさん、次回11月1日の放送をお楽しみに!
(文責:風間佳成)
■クラフトビールCLUB
毎月第1日曜日15時放送(当日22時、翌月曜日15時リピート放送)
【参考】
白雪ブルワ☆リーレストラン長寿蔵
ベアードビール
いわて蔵ビール
常陸野ネストビール
大山Gビール