女流落語家・月亭天使がお送りする「月亭天使のエンゼル演芸場」。
落語についてのあんなことやこんなこと、そ、そんなことまで!?おしゃべりしてしまう、魅惑の30分です。
●放送時間:第4日曜日午後2時~2時30分/午後9時/翌日の月曜日午後2時(3回放送)
ビデオ会議アプリ「zoom」を用いて、これまで後輩の若手落語家や先輩のかたなどにゲスト出演していただいてきました。
今回はzoomでゲスト・第8弾!
「どうも、林家染八(はやしや・そめはち)です」
月亭天使の1年後輩で、新人の頃はよく一緒に楽屋番(寄席の出演者の世話係)をしていました。
染八さんが弟子入りしたのは、実の父親でもある五代目林家小染師匠。
母親は寄席三味線奏者の入谷和女師匠。
母親の妹、つまり叔母が女流落語家の桂あやめ師匠。
言わば、落語会のサラブレッド・・・!
そんな環境なので、小さい頃から寄席小屋をうろうろ、小学生になってからは落語会の受付を任されることもよくあったといいます。
「落語が好きだったというよりは、身近にあったという感じですね」
染八さんが落語家になろうと思ったのは、とある落語家の初舞台を観た時。
そのときも受付をしていましたが、落語家の世界ってなんかいいな・・・としみじみ思いました。
●涙の三者面談
高校生のとき、落語家になる決意を固めた染八さん。
三者面談を前に、担任に相談します。
「落語家になりたいけど、母親はきっと反対します。先生、僕の味方をして、母親を説得してください!」
先生「わかった。任せておきなさい」
そうして迎えた、三者面談の日。
案の定、母親は「落語家なんてとても。ちゃんと大学行って就職してほしいです」
先生「そうですよねえ」
えっ、先生・・・この、裏切り者!
あまりのことに染八さん、その場で号泣してしまうのでした。
仕切り直し、ということで今度は父親が三者面談に。
先生「大学に行ってからでも遅くないと思うんですよね」
父親「私らが好きなことをやっているのに、この子に好きなことをするなとは言えないです」
先生「そうですよねえ」
えっ、先生・・・変わり身早過ぎ!
染八さん、月亭天使とは新作落語の会を一緒にやったこともある仲です。
「染八くん、二人会しようや」
「いいですね、やりましょう」
しばらくして届いたチラシ。タイトルは
「新作の巨人」
えっ、新作の会だったの!?
天使姐さん・・・先に言うてよ・・・。
そのときの新作、台本は残っておらず、メモ帳に箇条書きしてあるだけとのこと。
天使「桂あやめ師匠方式ですね」
芸歴10年を迎える染八さん。
6月には繁昌亭で独演会を開催予定です。
●6月14日(月曜日)開演:午後6時30分
(タイトル未定)
「副題は『家族どんだけ駆り出すねん落語会』です」
一族総出で芸歴10年を祝う、そんな会になりそう。
赤の他人のみなさんもぜひ、会場に駆り出されてみては。