箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
「どうせなら、公開収録でやりませんか?」
こんな提案をしたのは、タッキー816の目の前に大阪大学箕面新キャンパスがあるから。
いつもはスタジオの中ですが、キャンパス内での収録ができるなら、学生のみなさんにも「あれっ、なんかやってる」と思ってもらえるのでは。
そんな相談をしたところ「いいですね。やりましょう!」
二つ返事で受けていただきました。
公開収録は10月7日(木曜日)の夕方。
箕面新キャンパス5階の、横長のフリースペースの一角で行いました。
辺りには学生のみなさんが、思い思いに陣取って勉強したり、休憩したり。
近くの教室では授業が行われていて、出欠を取る声なども聞こえてきます。
そんな中での公開収録、ゲストはこちらのかた。
山根聡(やまね・そう)さん(大阪大学大学院言語文化研究科長)※ウルドゥー語専攻
古谷大輔(ふるや・だいすけ)さん(大阪大学大学院言語文化研究科教授)※スウェーデン語専攻
(聞き手:タッキー816スタッフ 野間耕平)
10月2日(土曜日)・3日(日曜日)には、箕面新キャンパスで「箕面国際フェスティバル」が盛大に行われました。
新型コロナによる緊急事態宣言も解除され、久しぶりの大型イベントとなったこのフェスティバル。
はつらつとした学生のみなさん、訪れた市民の楽しそうなようす、小さい子どもたちも多く参加して、キャンパスと市民がぐっと近づいたことが実感できる二日間となりました。
山根さんのウルドゥー語専攻では、学生たちが「チャイ」の模擬店を出して、「全部売れても赤字」という出血大サービスを敢行。材料の買い出しで、近隣の取扱店からチャイの素が払底するという事態に。
揚げバナナの材料が足りなくなり、近くのスーパーへバナナを買いに全力疾走するスワヒリ語専攻の学生や、芝生広場で歌声を響かせるアカペラサークルの姿に、このまちにも若い人たちの活力が溢れるようになったことが、深い感慨を伴って実感されました。
●司馬遼太郎記念学術講演会「世界と日本を結ぶ道」
歴史小説などで有名な大作家・司馬遼太郎は、大阪大学外国語学部の前身・大阪外国語学校を卒業しています。
その縁で、記念学術講演会がこれまで毎年行われてきました。
生前、司馬遼太郎と親交のあった作家などが講師に招かれ、大変人気のある講演会となっていました。
今回のテーマは「世界と日本を結ぶ道」。
講師はドイツ在住の作家・多和田葉子さんです。
「ええっ、多和田葉子といえば・・・」
アメリカの「全米図書賞」を受賞するなど海外でも高い評価を受けており、ひょっとすると日本人作家で最もノーベル文学賞に近い存在なのでは、と噂されたりもしています(村上春樹ファンのみなさんゴメンナサイ!)。
講演のタイトルは「コトバとコトバの間の閾(しきい)、狭間、そして跳躍」。
多和田葉子さんが語るようすを観られる、貴重な機会と言えるでしょう。
●箕面新キャンパス開学記念国際シンポジウム「これからの世界と日本を結ぶ道」
3人のゲストによるパネルディスカッション。
テーマは「コトバからセカイへ-越境する文学」。
パネリストは・・・
多和田葉子さん(日本出身・ドイツ在住作家)
リービ英雄さん(アメリカ出身・日本在住作家)
サヘル・ローズさん(イラン出身・日本在住タレント)
いずれも出身国を離れ、外国に根を下ろして活躍しているみなさん。
多和田葉子さんとリービ英雄さんは個人的にも親しい間柄だといいます。
サヘル・ローズさんは、箕面キャンパス移転のドキュメンタリー番組でナレーションを務めた縁があります。
講演会、シンポジウムのいずれも、今回はオンラインで開催されます。
11月14日(日曜日)
・司馬遼太郎記念学術講演会・・・15時~16時40分
・国際シンポジウム・・・・・・・17時~18時30分
(いずれも参加無料)