大阪大学で環境を学ぶ学生がお送りしているラジオ番組「ふらっとちゃっと」。
大学の先生や留学生をゲストに迎えたり、いま話題のテーマで討論したり、地域で行われている催しに参加して取材したり、毎月趣向を凝らしてお届けしています。
■発掘!Osaka University
大阪大学の先生や留学生をゲストに招いてお話を聞くこのコーナー。
今回のゲストは、チュニジア人留学生のブジリダ・モハメッドさんにお越しいただきました。
趣味は筋トレにボクシング、というマッチョな兄貴。
モハメッドという名前はイスラム教の預言者にちなんだもので、「世界で一番多い名前」なんだそうです(1億人以上)!
出身国のチュニジアはアフリカ最北部、地中海に面した国。
人たちはとても人懐こく、知らない人にでも平気で話しかけてくる(大阪のおばちゃん!?)、初対面の人でも「今日、うちに泊まれば?」と勧めてくるなど、とにかく人とのふれあいが大好きな国民性のようです。
物価は安く、自然が豊か。
ローマ時代のコロシアムは、本場イタリアのものより保存状態が良く、地下のようすも見られます。
映画『スター・ウォーズ』の惑星タトゥイーンの場面は、チュニジアの砂漠地帯でのロケにより撮影されました。
学校は6・3・4制で、高校が日本より1年多い。
小学校では公用語のアラビア語のほか、フランス語や英語も学ぶそうです。モハメッドさんは後に日本語も話せるようになったので、4カ国語を流暢に操るマルチリンガルです。
日本に興味を持ったのは、2002年の日韓ワールドカップの放送。
「スタジアムの屋根が自動で開閉するのを見て、その技術力に驚きました」
第二次世界大戦では、チュニジアも日本も敗戦国となりましたが、そこから奇跡的に発展を遂げた日本。外国人が財布を落としても、そのまま交番に届けられて持ち主に返ってくる、人々の親切さ・・・。
そうして興味が膨らんだこともあって、日本留学の奨学金の試験を受けたら「なんとなく受かってしまった」。実際は相当な難関のはずで、モハメッドさんの優秀さがうかがえます。
大阪大学での所属は「大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻数理科学領域」。現在はAIによるデータ分析の手法「PU Learning」について研究中で、医学に応用すれば医師の負担を減らせる可能性があるといいます。
将来は「チュニジアと日本に貢献したい」。
ゆくゆくは会社を興して、第二の故郷である日本に恩返しができれば、とモハメッドさんに夢を語っていただきました。