まちのラジオ第2週 みんなで使い倒そう!?21世紀懐徳堂を・・・嶋谷泰典特任教授

2022/04/14

machi_220414箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
今回のゲストは・・・

嶋谷泰典(しまたに・やすのり)さん(大阪大学特任教授・21世紀懐徳堂副学主・万博推進室副室長)

「21世紀懐徳堂」を始め、2025年の大阪・関西万博と大阪大学の関りなどについてお話しいただきました。
(聞き手:タッキー816スタッフ 野間耕平)

これまでのゲストの中でも、嶋谷さんは異色の経歴の持ち主です。
毎日新聞の記者として長年活動し、退職後に特任教授として採用されたのでした。
全国各地を転々とした記者時代、中でも和歌山支局長を務めた4年間が特に印象的だったそうで、当時の実績により「和歌山市観光発信人」にも任命されました。
お話の節々から和歌山愛が伝わってくる、そんな嶋谷さんなのでした。

大阪大学では、21世紀懐徳堂の副学主を務める嶋谷さん。
この「21世紀懐徳堂」とは?
もともとは18世紀、江戸時代の大坂で、有力な商人たちによって「懐徳堂」という学びの場が設けられました。
大阪大学のルーツの一つとも言われ、その精神を現代に受け継いでよみがえらせたのが「21世紀懐徳堂」というわけです。
主な事業としては、次のものがあります。
●公開講座
54年目を迎えるロングラン企画。
これまで大阪市の中之島でずっと行われてきました。
コロナの影響で、過去2年は回数が大幅に減り、リモート開催となりましたが、今年は本来の年10回開催をめざして準備が進められています。
「最近だと『ナチス時代の鉄道の意義付け』『難聴について』『中津界隈の街並みと都市開発』といったテーマで、毎回その道の専門家が講義してきました」
興味のある講座を選んで受講するのもよし。
あえて毎回受講して、知らない世界をのぞいてみるのも「あり」ではないでしょうか。

●アートエリアB1の催し
京阪電鉄「なにわ橋駅」のコンコース(地下通路沿い)のスペースが「アートエリアB1」。
ここで、大阪大学の取り組みを市民にわかりやすく伝える「ラボカフェ」などのイベントが行われてきました。
研究者はもちろん、ミュージシャンやアーティストが登場して、研究や活動の成果を発表。会社帰りのサラリーマンがそのまま参加したり、偶然通りかかった人が「何だ何だ」と足を止めたり、ユニークな場所を活用した、他に例を見ない取り組みとなっています。

●大阪・関西万博
2025年に、大阪・関西万博が開催されます。
残すところ、ちょうど3年。
この万博に、大阪大学は積極的に関わりを進めています。
・様々な大学の研究成果を、世界に向けて発信したい。
・万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」にふさわしい研究も多く進められている。
もちろん、大阪大学だけでなく、近畿圏の大学にも呼びかけて、一緒に取り組もうとしています。
また、「A-tune」という大阪大学の学生サークルが、「誰でも簡単に弾ける電子楽器」を使って、世界100カ国の学生と同時に合奏する計画を進行中。なかなか壮大ですが、実現すればとても実りのあるものになりそうです。
詳細はまだまだこれからですが、「きらびやかで楽しいだけでなく、本当に意味のある万博にしていくために」大阪大学は重要な役割を果たすことになるでしょう。

市民が大阪大学に興味を持って、何か関わりたい。そう思ったら、まずは21世紀懐徳堂の門を叩いてみるのがよさそうです。
せっかくあるのだから、利用してなんぼ。利用し倒さないと、もったいない!?

大阪大学21世紀懐徳堂