まちのラジオ第2週 「第54回大阪大学公開講座」は、教養のコース料理!?

2022/09/08

handai_220908箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
今回のゲストは・・・

佐藤宏介(さとう・こうすけ)さん(大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻システム科学領域教授・大阪大学総長補佐)
上林梓(うえばやし・あずさ)さん(大阪大学21世紀懐徳堂特任研究員)
嶋谷泰典(しまたに・やすのり)さん(大阪大学21世紀懐徳堂、万博推進室、共創機構特任教授)

「第54回大阪大学公開講座」についてお話しいただきました。
(聞き手:タッキー816スタッフ 野間耕平)

佐藤さんの専門は、バーチャルリアリティや拡張現実、「ロボットの目」の研究など。最近よく聞くようになった「メタバース」(仮想空間での交流)などで、急速に進歩している最先端の分野です。普通はHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着して仮想空間を体感しますが、佐藤さんは裸眼で体感できるシステムを開発中とのことです。
その一方、「情報考古学」の分野にも携わり、エジプトに行ってピラミッドの詳細な3次元計測を行ったり、イースター島のモアイ像の計測をしたこともあるそうです。

上林さんは元教師で、そこから教育学の研究者になりました。
研究内容は「ドラマ教育」。劇あそびを通して子どもたちがどのように育っていくのかを、見つめてきたそうです。
例えば「木になってみよう」「原子になってみよう」など、体を動かしながらイメージすることで、机に座って教科書とノートで勉強するのとは違った学びにつながるといいます。
昨年からは、大阪大学21世紀懐徳堂の特任研究員として、公開講座の運営などに携わっています。

●江戸時代の「懐徳堂」
そもそもの「懐徳堂」とは、江戸時代に大阪で町人たちが集まって設立した学校です。
当時、幕府や藩の学校、私塾や寺子屋といったものはありましたが、こうした懐徳堂のようなケースは他に例を見ないものでした。資金を出し合い、講師を招いて、身分の別なく学べる場を作った大坂の町人たち、その心意気と学ぼうという意欲は、尊敬に値します。
その系譜を受け継いで、大阪大学に設立された「21世紀懐徳堂」では、大学と社会のつながりをつくることに取り組んでいます。

●第54回公開講座「異文化・異分野への越境による共創と対話」
大阪大学の公開講座は、1968年から毎年行われています。
江戸時代の懐徳堂で行われていたように、市民が誰でも参加して、大学の研究者の講義を受講できる、歴史ある大学と社会のつながりの場です。
今回のテーマは「異文化・異分野への越境による共創と対話」。全9回の講座で、毎回異なる分野の研究者が登場します。
講師陣のラインナップを見れば、過去に「まちのラジオ」にご出演いただいた先生の名前もいくつか。
特定の回のみの受講も可能だそうですが、おすすめは全9回通しての受講だそうです。自分の好きな分野だけではなく、あまり興味のなかった分野でも、受講することで意外な発見があったり、興味がわいてくるかもしれません。それは例えるなら、コース料理。大阪大学が腕によりをかけて提供する、ぜいたくな知と教養のコース料理を味わってみませんか?そこにはきっと、頭と心の栄養がたっぷり詰まっているはずです。

日程:10月20日(木曜日)~12月11日(日曜日)全9回
場所:アートエリアB1 または大阪大学豊中キャンパス(リモート受講枠あり)
料金:7700円(全9回分)/その他料金設定あり
申込:9月20日(火曜日)~10月2日(日曜日)に21世紀懐徳堂HP申し込みフォームより(申込多数の場合抽選)

申し込みはこちらから

公開講座のちらし(PDF)