日本初のジョージアンダンサー ノグチマサフミさんインタビュー

2022/12/28

夢は寝ている時だけに見るものではありません。
劇場や映画館では私たちは起きていながら夢を見ます。
そんなステージの「夢」について熱く語る時間「今月のMyスポットライト」。

今回は、日本人初のジョージアンダンサー ノグチマサフミさんにリモートで出演していただきました。

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元々は声優志望だったノグチさんが劇団四季を目指したのは大学時代のことでした。
演劇を見る機会があり、大変感動したと同時に、舞台の方が自分に向いていると思ったそうです。そこから歌、ダンス、アクロバットをゼロからスタートし、劇団四季の入団テストに見事合格!
「子どもの頃から運動(バドミントン)をしていたことがすごく役に立ったと思います」
劇団四季では『ライオン・キング』などに出演、『アラジン』ではイアーゴを演じました。
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ノグチさんに二度目の転機が訪れたのは2016年ごろのこと。
ダンサーの間で「すごいダンスがある」と話題になったジョージアンダンス。SNSで流れてくる動画をみんなで見ては感心していたそうです。
ただ、すごいとはいうものの、自分がやりたいと言い出す人はいません。キレのあるダンスが得意だったノグチさんは「自分ならできるのではないか」と思い、まずは日本でジョージアンダンスを習えないものかと調べ始めます。日本在住のジョージア人の方に問い合わせたところ、伝統舞踊なので日本でやっている人はいないとのこと。だったらジョージアに行って日本のジョージアンダンサーの先駆けになろうと決意したノグチさんでした。ちょうど、劇団四季に在籍し続けるかどうか決める時期だったのと、今スタートしないと体がもたないと思ったことも大きかったそうです。

ジョージアで、ジョージアンダンスを習い初めて1年ほどでほとんどのステップができるようになり、ジョージアの舞台に立った初めての日本人ダンサーとなったノグチさん。異例のスピードで習得できたのはやはり、日本での舞台経験が大きかったのだと振り返ります。

ジョージアンダンサーとして軌道に乗りかけた時、新型コロナが世界中に蔓延、ジョージアも例外ではなく、1年くらいは自主練習くらいしかできなくなりました。いよいよジョージアが封鎖されることになった頃、滞在期間が切れかけたので、一旦日本に帰って仕切り直そうということに。

するとそこに三度目の転機が。宝塚歌劇団から振り付けの依頼が来たのです。
演出家の生田大和さんからメールが届いた時にノグチさんは「最近の詐欺は手がこんでいるなぁ」と思ったとか。宝塚歌劇の舞台をご覧になったことがなかったノグチさんには生田さんが本当に宝塚歌劇団の方なのか、確信が持てなかったのですね。

なんとか誤解が解けて、星組公演『ディミトリ 〜曙光に散る、紫の花〜』のジョージアンダンス部門を振り付けたノグチさん。星組生の身体能力の高さ、特にトップスター礼真琴さんの実力には驚かされたそうです。そして初日には駐日ジョージア大使と共に公演をご覧になりました。
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「お稽古場で何度も見ていたのですが、宝塚大劇場には銀橋という大きな見せ場がありますし、あの広い舞台!稽古場では見えなかったものが見えて、感動しました。そして『この振りを自分がつけたんだなぁ』と、振付師ではない素のノグチくんが居ましたね」

宝塚歌劇の振り付けをしたことで、知名度が大幅にアップしたと語るノグチさん。
今後は、本場ジョージアのダンサーを日本に招いて一緒に舞台に立つことと、日本に教室(ノグチさんは「道場」と表現)を作り、ジョージアンダンスを日本に広めることが夢だそうで
「今のこの勢いを止めてはならないと思っています」
と、熱く語っておられました。

自分のやりたいこと、やるべきことを見つけたら一心に努力し、実現していくノグチさんなら、この夢も叶いそうですね。
リスナーの皆さんに、あんまり悩みすぎずに自分を信じて行動することの大切さを語りかけるノグチさんでした。

【ノグチさんのYouTubeチャンネル】
ノグチさんの活動はYouTubeなどでご覧いただけます。
クリック→ノグチさんのYouTubeチャンネル:ジョージアアルヒ

ノグチさんのチャンネルでは、ジョージアンダンス独特の動きでターンして、訪れた土地を紹介する「回って回るシリーズ」があります。ノグチさんのお友達が箕面市在住だそうで、いつか箕面もこのシリーズで紹介してくださるかも。
楽しみにお待ちしましょう。

インタビュー放送
12月28日(水)11:00から約20分
(再放送:同日20:10頃から)

【YouTube】
当日放送のインタビュー部分をお聞きいただけます。
ぜひお聞きください。

日本人初のジョージアンダンサー ノグチマサフミさんインタビュー(2022年12月Myスポットライト)

(文責:千波留)