箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」(木曜午後3時、再放送は同日午後9時、翌日曜午後1時)。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
今回の放送では、大阪大学大学院経済学研究科の安田洋祐(やすだ・ようすけ)准教授をお迎えして、専門の「ゲーム理論」に関するお話などを伺いました。
●東大で卒業生総代、プリンストンで博士号
とんでもなく優秀な人物。
安田さんの第一印象です。
東大では卒論が最優秀論文の評価を受け、卒業生総代に選ばれます。
その後、アメリカの名門校・プリンストン大学で博士号を取得。
帰国後は、東京の政策研究大学院大学で、世界各国からの留学生を相手に英語で授業を行い、2014年4月に34歳で准教授として大阪大学に赴任し、現在に至ります。
中学・高校時代はサッカー部に所属し、身体能力も抜群。
容姿端麗、弁舌さわやか。
「天はニ物を与えず」といいますが、何事にも例外は存在する、その証拠が服を着て歩いているような安田洋祐さんなのでした。
今回の収録には、安田さんのゼミ生の学生さんにも参加していただきました。
どうですか、先生とってもイケメンですよね?
「ですよねー♪」
芸能人に例えると…
「ワン・ダイレクションの元メンバー、ゼイン・マリクに似てると思うんですけど」
「嵐の櫻井翔さんにも似てませんか?」
「ああ、そういえば!」
安田さん「そうかなー、言われたことないけど…」
●マスコミの寵児
番組の収録は、12月20日(火曜日)。
実はこの日の朝、安田さんは東京にいました。
フジテレビの朝の情報ワイド「とくダネ!」。この番組で、安田さんは隔週火曜日のコメンテーターを担当しています。
やっぱり、経済に関するコメントが多いんでしょうか。
「いえ、それが全然関係ない話題が多くて…未解決の事件や、流行のネタなど、正直『どう答えりゃいいんだ』ってこともよくありますが、なんとかコメントしています」
専門のみならず、あらゆる分野の話題に、その場ですかさず答えることを要求されるお仕事。頭の回転の速さと、広い見識が無ければ、到底務まりません。
他にもNHKの「NEWS WEB」を始め、経済番組「オイコノミア」ではあの芥川賞の又吉直樹さんと共に番組を進行したことも。NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ 2017元日スペシャル」では、各界の若手代表11人の一人として出演するなど、マスコミに引っ張りだこの安田さんなのでした。
学生のお二人によると、安田さんは「頭が柔らかくてアイデアが豊富」。授業はわかりやすくて面白いと人気で、学生が大勢詰めかけることから、必修科目外としては異例の大教室で行われるそうです。
●箕面市長との交流
安田さんのゼミには、倉田哲郎箕面市長が参加したことも。
「学生の一人が、ぜひ市長にお話を聞いてみたいとアポを取ったところ、快諾していただきまして…ゼミに来ていろいろなお話をして下さったんですが、私も大変勉強になりました」
安田さんと学生たちで箕面市役所を訪問したこともあり「親しく交流させてもらっています」とのことでした。
●「ゲーム理論」とは
ある企業が、ライバル企業と商品の販売競争をする場合の、最適な戦略。
それは、相手がどう対応するかによって、変わってきます。
こういった「駆け引き」の要素を分析し、最適な戦略を導くために考え出されたのが「ゲーム理論」なのです。
20世紀半ばに成立し、その歴史は70年ほどで、理論としては一定の成熟を迎えているといいます。
有名なのが「囚人のジレンマ」。
別々に捕われている囚人AとB。
・二人とも黙秘すれば、比較的短い刑期。
・二人とも自白すれば、比較的長い刑期。
・一方が自白し、一方が黙秘すれば、自白した方は無罪、黙秘した方は一番長い刑期。
このような状況では、囚人は結果的に二人とも自白の道を選んでしまうといいます。
もし二人とも示し合わせて黙秘すれば、お互いに刑は軽くて済みますが、連絡を取ることはできません。
相手が自白した場合、黙秘すると自分だけ一番長い刑期を食らってしまうので、自分も自白した方が得。
相手が黙秘した場合、自分は自白すれば無罪となるため、やっぱり自白の方が得。
結果的に、二人とも最善でない選択しかできない…そこが「ジレンマ」と呼ばれるゆえんなのです。
「相手の出方によって、こちらの戦略を変える」
この実例として、番組では簡単な「数え上げゲーム」を行いました。
【ルール】
・プレーヤーは二人
・交互に数を数え上げる
・一度に数えられるのは、1~3まで
・「25」を言った方が負け
相手に「25」を言わせれば勝ちなので、自分は「24」で終わればよい。
そのためには、その前に
相手が「23」まで言った場合→自分は「24」
相手が「22」まで言った場合→自分は「23」「24」
相手が「21」まで言った場合→自分は「22」「23」「24」
つまり、自分が「20」で終われば、相手は「21」「22」「23」のいずれかで終わることになり、次に「24」を言って勝つことができます。
では、自分が「20」を言うためには…
この調子で考えていけば、必勝法が明らかに。
ごく単純なゲームですが、現実に起きている企業間の競争などでも、相手の出方を順序立てて読みながら分析することで、最適な選択をすることができます。
ビジネスはもちろん、政治や社会問題、そして理系分野のコンピューターサイエンスや進化生物学といった分野でも、「ゲーム理論」は有効なツールとして応用されるようになっています。
安田さんのホームページでは、こうした「ゲーム理論」についてのコラムや論文、講義スライドに至るまで、大変充実した内容となっています。「ゲーム理論」について詳しく知りたいかたは、ぜひご覧ください。
https://sites.google.com/site/yosukeyasuda/jp
●「笑い」を求めて
実際にお会いした安田さんは、とても気さくで面白いかたでした。
実は「笑い」が大好きで、先のNHK「ニッポンのジレンマ」でも、意見の合間に小ネタをちょくちょく織り交ぜ、他の出演者からツッコまれる場面もありました。
幼稚園に通う息子さんは、一旦ボケかけてからツッコむ「のりつっこみ」を既にマスターしつつあるとかで、これは親子ともども将来が楽しみ(?)です。
-そういえば安田さん、「とくダネ!」のホームページで、趣味が「オヤジギャグ」となってましたが、ぜひここで披露してください。
「えっ、今ですか!?」
こんな無茶ぶりにも応えてくれた安田さん。
笑い声が絶えない、楽しい収録になりました。

