夢は寝ている時だけに見るものではありません。
劇場や映画館では私たちは起きていながら夢を見ます。
そんなステージの「夢」について熱く語る時間「今月のMyスポットライト」。
今月は、この春、京都府宇治市にある宇治幼稚園の園長に就任された元宝塚歌劇団 花組の娘役彩ひろみさんにお話を伺いました。
3月にスポットをあてたタカラジェンヌのセカンドキャリアの実践編と言えます。
彩ひろみさんは宝塚歌劇団第75期生。花組で7年間活躍されたあと退団されました。
結婚、出産、育児を経験しながら、ライブや舞台、講演会などのお仕事を続けてこられました。
また、2021年にはミセスユニバースにエントリー。宝塚歌劇団で学んだことをベースに、新たな学びを得て、ますます意欲が湧いてきた時に甲状腺の腫瘍が発見されました。
順風満帆、前向きに邁進してこられた彩さんが、立ち止まり色々なことを考える時間となったこの時期に幼稚園の園長就任のお話が来たのでした。
歌やミュージカルなどをお子さんに指導するお仕事は経験がありましたが、大切なお子さんをお預かりする幼稚園の園長就任にはついては戸惑いもあったそうです。
でも、思い返すと宝塚歌劇団入団を目指す前、彩さんが最初に憧れた職業は幼稚園の先生でした。しかも、病気と向き合い克服しつつある時期にいただいたお話。何か意義深いものを感じて、就任されたそうです。
さて、実際に幼稚園で勤務してみると、ご自身のお子さんを通わせた経験から知っているつもりだった「幼稚園」に色々と新鮮な発見がありました。子どもたちのかわいらしさ、純粋さ。とても小さな発見を喜んで報告してくれるピュアな心。お子さんにとっては毎日が新しい出来事に満ちているのですね。そんな子どもさんと触れ合ってとても癒されると共に、大切なお子さんを預かっているのだと、改めて身の引き締まる思いがするそうです。
もうすぐ110年を迎える宝塚歌劇団。多くのタカラジェンヌが退団し、第二の人生を歩んでいます。調べられる範囲で見ると、理事長などの名誉職は除いて、実際に幼稚園に勤務する園長に就任したタカラジェンヌは彩さん以外にいらっしゃいません。
就任してまだ1ヶ月半。「園長先生」と呼びかけられると「え?私?」と思うこともあるそうです。今後は宝塚歌劇団で学んだ「一人一人の良さを活かすと同時に、協調すべき時には力を合わせらるチカラ」を身につけてもらえるよう、園の先生方と協力していきたいとおっしゃる彩ひろみさんでした。
ちなみに彩さんが園長を勤める幼稚園のモットーは「あかるく、たのしく、のびのびと。」。
もしかしたら将来、卒園生の中から「清く、正しく、美しく」のタカラジェンヌが誕生するかもしれませんね。
【彩ひろみさん Instagram】
彩ひろみ(hiromi.a)
【彩ひろみさんの過去のご出演】
元タカラジェンヌ 彩ひろみさん@「今月のMyスポットライト」
(2022年4月27日)
75期首席 彩ひろみさんに聞く宝塚音楽学校@「今月のMyスポットライト」
(2022年8月24日)
【放送日時】 5月24日(水)11:00から約20分(再放送:同日20:10頃から)
(文責:千波留)