上方文化評論家 福井栄一さん@植田洋子とTea For Two

2024/01/17

ステキなゲストをお迎えして、楽しいトークと素敵な音楽をお届けします。
お茶でも飲みながらステキな午後をお楽しみください。
今回のゲストは、上方文化評論家 福井栄一さんです。
 
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世界でただ一人の上方文化評論家である福井栄一さん。
評論家デビューしてから今年でなんと25年目!
古典文学を福井節で日本語訳された著書は、どれもわかりやすくて楽しく読破できてしまいます。
 
干支をテーマにした書籍を毎年出版していた福井さん。
今年は辰年。
辰年の本「龍の100の物語 ―あなたは龍を見たか―」はちょうど12年前に出版されました。
今昔物語や古事記などからピックアップした龍の目撃談で構成された、一風変わった内容です。
 
箕面は龍とのご縁が深い土地。
箕面の滝も龍伝説に満ちた場所だといいます
いわゆる箕面大滝と言われる33mの滝は、別名・雌滝。そのもっと上流にはわずか3、4mの雄滝もあるそうです。
また昔はその間に、瓔珞の滝という滝もあったんだとか。
古文書によると、龍神への雨乞いの儀式として、雄滝へ生贄の馬の首を投げ入れていたという記録もあるそうです。
他の土地では龍の嫌いな金物をわざと上流から流して怒らせ、暴れさせて雨を降らせるというパターンもあるんだとか。
 
インドの神話ではナーガという頭のたくさんあるコブラのような神様が登場します。
仏教にもナーガを崇め奉る話がたくさん残っているそうです。
中国にも、仏教とともにナーガの存在が伝わりますが、5000年間、龍しか知らなかった中国の人たち。
中国語に翻訳する時に、ナーガを全部龍に書き変えたそう。
そのため日本の龍のイメージは、「元々日本にいる蛇」「中国の龍」「ナーガが全部龍に書き変わった仏教の教え」の3種類が混ざっているそうです。
 
これを聞いたら龍博士になれること間違いなしな、福井さんのお話でした。
みなさんもどこかで龍を見かけたら教えてくださいね!

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福井栄一さんに選曲いただいた音楽も織り交ぜてお届けしました。
 
■1/17(水)午後3時放送(再放送は1/17(水)午後9時、1/21(日)午後5時)