『人よ、花よ、』上巻よりピックアップ@今村翔吾の翔語録

2025/04/30

0430-01第5水曜日のデイライトタッキーでお送りするコーナー「今村翔吾の翔語録」。
直木賞作家で箕面本屋大使の今村翔吾さんに、ご自身の著書から珠玉の言葉たちを選んでいただき、その言葉の背景や込められた思いなどをお話しいただく時間です。

今回選ばれた言葉は

「誰かのために散っていよい命などない」
『人よ、花よ、』上巻(朝日新聞出版)  P. 399  L.1より

『人よ、花よ、』は南北朝時代、33歳で命を終えた若者 楠木正行が主人公の物語。
南北朝時代は京都の北朝、奈良・吉野の南朝、日本に二つの政府があった時代です。舞台が近畿で、箕面には楠木正行の父、楠木正成が水を汲んで飲んだと言われる場所が「楠水龍王」として祀られているため、場面を想像しやすい歴史小説と言えるかもしれません。

「誰かの犠牲になることを美しい」とする感性が初めて生まれたのがこの時代だと分析する今村さん。
結果的に誰かの犠牲になったように見えても、その生き方を自分で選び取ったのか、それとも誰かに強いられてそうなったのかで全然違うとおっしゃいます。
今回選ばれた言葉には、「尊い犠牲」などではなく、生き方、自分の最期を自分で決めることが大切だという思いが込められているのです。

ところで『人よ、花よ、』は2022年8月から2024年3月31日まで朝日新聞に連載されたもの。
2022年といえば、直木賞受賞後の今村翔吾さんが、日本全国の本屋さんを訪問する「今村翔吾のまつり旅」の真っ最中でした。
今村さんはその移動の車の中で『人よ、花よ、』を書き続けられました。
書斎に籠って書くのではなく、色々な人に出会い、いただいたパワーを注力した『人よ、花よ、』をこの機会にぜひお読みください。
0430-02
次回の「今村翔吾の翔語録」では『人よ、花よ、』下巻からピックアックされます。
今村さんがどの言葉を選ばれるか、予想してみてくださいね。

【放送日時】
4月30日(水)11:00から約10分(再放送:同日20:10頃から)

(文責:千波留)