山本能楽堂の事務局長・山本佳誌枝さん@植田洋子とTea For Two

2016/06/29

ueda-1第1・3・5水曜日午後3時から、ステキなゲストをお迎えして、楽しいトークと素敵な音楽をお届けしている「植田洋子とTea For Two」。(再放送:当日夜9時、翌日曜日午後5時)
お茶でも飲みながらステキな午後をお楽しみください。
今回は、大阪市にある「山本能楽堂」から、事務局長の山本佳誌枝(やまもと・よしえ)さんにお越しいただきました。
山本家はもともと、京都の五大両替商のひとつで、祇園祭の山鉾を寄贈するなど、非常に裕福な家でした。しかし、知人の借金の保証人となったのが原因で財産を失い、趣味でたしなんでいた能楽を生業とするようになります。
山本能楽堂が大阪に開設されたのは、昭和2年。戦災で焼失後に再建され、現在に至るまで大阪の社交場としての役目を果たし続けています。
そんな山本家に嫁いだ佳誌枝さんは、10年ほど前から事務を担当するようになり、現在は事務局長として能楽堂を切り盛りしています。

■大反響!東欧公演
山本能楽堂では、8年前からブルガリアなどの東欧諸国で公演を行い、毎年好評を博しています。
きっかけは、ブルガリア人留学生のペトコさん。
「日本の能を研究したい」と来日し、山本能楽堂で学ぶうちに、まるで家族のように接するようになったといいます。
お世話になったみなさんに、恩返しがしたい。そんなペトコさんの思いにより、ブルガリア公演が実現します。もともと、東欧では日本文化への関心が高く、それでいて距離が離れているため、日本のことがなかなか伝わっていなかったそうです。そんな中、本場の能楽師たちによるワークショップと公演は、大きな評判となりました。
以来、毎年ブルガリアを訪れている山本能楽堂のみなさん。今年は6月に、ブルガリア、スロバキア、ルーマニアで公演を行いました。ルーマニアのシビウという街の演劇祭は、ヨーロッパ三大演劇祭の一つに数えられています。70カ国から参加があり、公演数は472という大規模なイベント、その中で初めてとなる日本の能。上演された「安達原」に、観客は総立ちのスタンディングオベーションで応えました。
「『ショーシャンクの空に』で主演したティム・ロビンスさんも来てまして、私たちの公演を熱心にご覧になっていました」
佳誌枝さんの夢は、ドナウ川を船で下りながら、行く先々の街で公演を行うこと。この反響からして、その夢はけっこう早くかないそうな、そんな気がします。
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■能楽アプリで「イヨ~ッ、ポン!」
スマートホンやタブレットには、楽器のアプリがたくさんあります。
能の楽器も、同じようなものがあれば…。そんな要望に応えて、能楽のアプリが登場!
佳誌枝さんに、番組で実演してもらいました。
スマホ画面に表示された、鼓の皮を指でタップ。

ポン、ポン

ちゃんと、鼓の音がするではありませんか!
イヨーッ、といったかけ声も何通りか選べ、これ一つで気分はすっかり能楽堂。
篳篥(ひちりき)といった笛などの音が出るものもあり、英語にも対応しているため、海外からのダウンロードも大変多いそうです。
「昔は、街角から三味線や長唄を稽古する音が聴こえてきたものでしたが、今ではほとんど聴かれなくなりました。せめてアプリででも、音になじんでもらえればと思います」

↓公演情報などは、こちらから
山本能楽堂公式ホームページ
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