まちのラジオ第2週 脳波センサーをおでこにピタッ!?大阪大学産業科学研究所・関谷毅教授

2016/08/11

sekitani-1箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
今回の放送では、大阪大学産業科学研究所教授・関谷毅(せきたに・つよし)さんをお迎えして、産業科学研究所(通称産研)や、研究内容についてお話しいただきました。

先生が研究されている「シート型脳波測定装置」とは従来、ヘッドギアなどごつい装置でしか測れなかった脳波を、薄いシートで計測することができる装置のこと。実物は「冷えピタ」のようなものをおでこにつけるだけでいいという、画期的な研究です。
もう一つの利点はコスト面です。ヘッドギア型が大変高価で医療機関でしか扱われないのに対して、家庭でも購入できるコストに抑えることが可能になります。

また、関谷先生の大学時代からの研究は超磁場の中での原子の振舞。これを計測する技術が今の研究に生きているとのことで、研究の繋がりを感じました。
(小笹)sekitani-2■最強磁石をダイナマイト爆縮!ありえない超強力磁場を創り出せ!?
関谷さんは研究テーマのひとつとして、超磁場の下での物性の変化を調べてきました。
「永久磁石の中で、最も磁力が強いものは2テスラ(テスラ=磁場の強さの単位)ほどです。
もし、1000テスラもの超磁場が得られるとするなら、その中で原子の性質が変化するのではないか。
そんな仮説を立て、実験を行ってきました」
うーむ、それはすごい。
でも、最強の磁石でも2テスラなのに、1000テスラもの磁場はどうやって作り出すんですか?
「2テスラの永久磁石を、ダイナマイトで爆破します」

えっ?
ダイナマイト!?

堅固な容器の中に永久磁石をセットし、ダイナマイトに点火して、中心に爆縮。
ほんの一瞬、ごくわずかな間だけ、1000テスラまで磁場が高まる。
そのときの原子の状態を計測する。

なんとも豪快というか、それでいて超精密な計測技術も必要とされる研究です。
その技術は、脳波の計測にも生かされているといいます。
脳波は、人体の活動の中でも、最も微弱な信号と言われています。
最強から最弱へ。
関谷さんの計測に、不可能はない!?

■ご家庭で、楽しく測ろう毎日脳波!?
おでこに貼るタイプの、シート型脳波センサ。
これが実用化すれば、体温計のように家庭に1台(台?)…という時代が来るかもしれません。
毎日脳波をチェックすることで、例えば「睡眠の質」が簡単にわかるようになるとも。
また、ふだんは見られない波形の乱れがあったら、早めに医療機関を受診するといった早期対応も可能になります。
夢が広がる、脳波センサのお話。
実用化される日が楽しみです。

大阪大学産業科学研究所 関谷毅研究室HP