まちのラジオ第2週 ファッションの極意は「錯視」にあり!?…大阪大学大学院人間科学研究科・森川和則教授

2016/10/13

machi%e2%91%a1-1箕面の主な活動グループが週替わりでお送りする「まちのラジオ」。毎月第二木曜は、大阪大学社学連携事業。大学と社会のつながりをテーマに放送しています。
今回の放送では、大阪大学大学院人間科学研究科の森川和則(もりかわ・かずのり)教授をお迎えして、錯視に関する研究などについて伺いました。

東大で心理学を専攻した後、アメリカのスタンフォード大学に留学し、認知心理学の博士号を取得した森川さん。
研究している「錯視」は、目の錯覚により、二本の同じ長さの線が違う長さに見えたりする現象です。
今年のイグノーベル賞では、東山教授(同志社大学)と足立教授(大阪大学)による「股のぞき」の研究が受賞し、話題になりました。天地が逆さまになった状態で、足の間から見る風景は、遠近感が失われて見える…これも「錯視」の一種と考えられます。
不思議で面白い「錯視」ですが、そのメカニズムについては、実はまだよくわかっていないのだそうです。
森川さんの発見した「錯視」には、こんなものも。machi%e2%91%a1-2
「二つの写真を見比べてみてください。一方はごく普通の人物の顔ですが、もう一方は首が細くなっています」
首が細い方が、頭も小さく見える…でも、この2枚の写真、頭の大きさはまったく同じなのです。
こうした錯視を上手く活用すれば、足をより長く見せたり、実際よりも体を細く見せたりすることも可能だとか。
●足を長く見せる法(女性版)
・スカートの場合、足の見えている部分が長いほど、隠れている部分も長く感じる(アモーダル補完)。ひざ下のロングスカートより、ひざ上ハイウエストのスカートの方が、足を長く見せる効果があります。
・足首まである靴よりも、足の甲が露出した靴の方が、足が長く見える。足の肌の色が、分割されずに一つながりになっていると効果があります。
●体を細く見せる方法
服の色が、縦に分割されていると、実際よりも細く見える。

こうした錯視を用いてイメージアップをはかる方法は、以前から経験的に知られており、女性誌のファッションアドバイスなどは、錯視の面からもちゃんと理にかなっているそうです。
錯視を制するものはファッションを制す!?
楽しくて役に立つ、そんな錯視について、たっぷりお話しいただきました。