毎月第一水曜日11時からお送りする「カメラとお散歩」ではスタジオにカメラマン宮本陽さんをお迎えして、カメラの楽しみ方や撮影エピソード、ワンポイントアドバイスなどを聞かせていただきます。
本題に入る前に、来年のふるさとカレンダーについて宮本さんから講評をいただきました。
2014年のふるさとカレンダーは箕面東高校写真部が撮った四季彩々 箕面の人とまちがテーマのカレンダーです。
「写真とは、何かを伝えるためのものだと思います。その点、このカレンダーの写真は、一枚一枚、何かを語ろうとしているのが伝わってきますね。構図から季節感、時間、温度などが伝わってくるものもあれば、色のコントラストで語っている写真もあります。高校生とは思えない説得力のある力作揃いであるとともに、若さも感じます」とのこと。
そろそろ箕面市内の各ご家庭に配布されている「ふるさとカレンダー2014」。箕面東高校写真部が撮った写真カレンダーを1年間、どうぞご愛用くださいね。
さて、今月のテーマは「イルミネーションの撮影」。
●適正露出を見つけよう
カメラが設定する露出は必ずしも正しくない場合が多いです。
たとえば構図内に黒い部分が多い場合は、カメラは「暗い」と判断し露出を上げてきます。その結果、明るくなりすぎるケースがあります。(対比写真を参考になさってください) この場合に、撮影者が露出をマイナス気味に設定することで良い結果が出ることが多いように思います。 ただ、最近のカメラはかなり優秀ですのでAutoのままでも良い場合が増えているはずです。
時間があれば、撮った写真がすぐに確認できるデジタルカメラの特性を生かして、撮った写真をその場で確認し、露出を思い切り上げる(または下げる)などして撮影してから、少しずつ露出を加減して撮り直すのも一つの方法です。
●.構図内に出来るだけ多くの光を散りばめよう
黒い部分が多いと寂しい印象の写真になります。
できるだけ大きくバランスよく光を散りばめてみましょう。
●.ホワイトバランスを意図的に変えてみよう
暖かいイメージで表現するのか、冷たいイメージにするのか、ホワイトバランスを変えることでまったく違った印象になります。ご自分の目的、好みに沿った結果がでるようにトライしてみてください。
●.望遠レンズで光をボカしてみよう
撮影者に近い部分にある光源を画面の端などに入れ、 ピントは遠くのイルミネーションに合わせます。 すると、手前にある光源が丸く大きくボケて幻想的な雰囲気を作ることができます。映画のワンシーンのようなイメージです。
この場合もやはり露出がポイントになります。プラス補正マイナス補正を積極的に使ってください。 また、黒い部分がどの程度の面積になるか、といった部分も印象を変えますので構図にも配慮してみてくださいね。
●上級編
室内を暗くしてろうそくに火を灯したクリスマスケーキなどを撮影する場合は、暗い部分が多いために露出が「暗い」と判断されることを避けるため、設定を「中央部重点測光」にしてください。こうすれば中央部分(ろうそくの炎)が判断基準になります。
※注意点
いずれにしてもイルミネーション撮影は全体が暗く、シャッタースピードが遅くなります。
つまり、ブレやすいので三脚を立てる、体の一部を壁などに固定するなどブレ対策も考慮してください。
これからクリスマス、年末年始とイルミネーションが街を彩る季節です。
ステキな一枚が撮れますように、ご参考になさってください。
早いもので2013年の「カメラとお散歩」は今日で終わりです。
来年もどうぞ「カメラとお散歩」をよろしくお願いします。
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いただいた作品には宮本さんからの講評並びに、ワンポイントアドバイスがいただけます。
なおご質問の際には、お使いの機種やどのような状況でのことかなどなるべく具体的に教えてくださいね。
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